●初物づくしの実施!スクールコンタクトの実施まで 愛・地球博のスクールコンタクトは国内では14例目ですが、東海地方では初、もちろん国際博覧会では初、広く一般に公募した子供たちによる交信も初となります。 さらに、公募により集まったのは小学校1年生を4人含む、非常に幅広い年齢層の子供たちですが、小学1年生を含んだ交信は国内では前例がありません。 このように初物づくしとも言える実施となった、愛・地球博のスクールコンタクトは、「愛・地球博会場の子供たちと、国際宇宙ステーションをアマチュア無線で結ぼう!」という目標のもと、博覧会が開催の1年以上前から実行委員会によって進められてきました。 子供たちの公募は博覧会開幕の直前から、JARL NEWSやJARL Webをはじめ、さまざまなメディアを活用して開始し21名の子供たちが決定しました。 そして6月5日(日)、6月26日(日)、7月10日(日)、7月31日(日)には、子供たちを集めて、子供たちの質問を英語にして質問ができるようにするため研修会を実施。中部大学の水谷愛子先生、ブライアン・ウィスナー先生の指導のもとで、特に英語の発音を重視して練習をおこなったそうです。 ●宇宙に届いた子供たちの声! 当日14:00、会場控え室に21名の子供たちとご両親が集まりました。子供たちの英語のトレーニングの成果のチェックが、水谷先生、ウィスナー先生によっておこなわれました。ウィスナー先生はこのとき、「みんないい発音です。大きな声で自信を持って話してください」と子供たちに語っています。さらに、控え室ではプレリハーサル実施。子供たちには研修の修了証が渡されました。 16:30には、いよいよ子供たちは会場に移動。オープニングセレモニーと第1回リハーサルがおこなわれました。子供たちは緊張するようすもなく、ニコニコと楽しそう。半面、この頃にはスタッフの方々の表情からは極度の緊張が見え隠れしています。 18:20から直前リハーサルを実施。このときも子供たちはニコニコ楽しそうに取り組んでいます。 直前リハーサルを終え、いよいよ本番の時間です。 今回のスクールコンタクトのために臨時に開設した社団局は8N2AI。国際宇宙ステーションのウインドゥが開ける18:45:51ごろ、コントロールオペレーターの磯さん(7L1FFN)が国際宇宙ステーションのアマチュア局NA1SSをコールすると、ジョン・フィリップス宇宙飛行士(KE5DRY)から、1発で強力なシグナルが返ってきました。本番がスタートしても、子供たちの表情から笑顔が消えることはなく、きれいな発音の英語で嬉しそうに質問する子供たちに、フィリップス宇宙飛行士は1問1問ていねいに答えてくれて、約9分間の交信で、子供たち全員の21問の質問に回答をもらえました。 無事交信成功後、極度の緊張が解けほっと胸をなでおろす実行委員会のスタッフや、子供たちのご両親はもとより、子供たちの交信のようすを見守った、数多くの一般来場の見学者からも惜しみもない拍手が贈られました。
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