■今年もJARDの「アマチュア無線講座」開催
2015年6月28日(日)、東京都千代田区の科学技術館で、アマチュア無線振興協会(JARD)主催の小・中学生向けアマチュア無線講座が、JARL東京都支部、日本アマチュア無線機器工業会(JAIA)、CQ出版社の協力でおこなわれました。この催事は、JARDの平成27年度の情報通信月間参加行事の一つとして、昨年、一昨年に引き続き実施されています。
参加したのは事前に公募した30名で、会場には引率の保護者も多数詰めかけていました。今年の参加者は小学生のみで、小学4・5年生あたりが中心、男女比もほぼ半々でした。
会場には、実際の受信音が聞ける無線機、発振器を取り付けた電鍵、免許なしで使用できる特定小電力無線も展示され、開講前や休憩中、さらに終了後も子供たちが楽しそうに手にして、賑やかに遊んでいました。また、今回も外の科学技術館入口近くに、第一電波工業のデモ用の無線キャンピングカーも展示されていました。これにも子供達は興味津々で、休憩時間の車の前での記念撮影の前には、デモカーのルーフテントに上がろうとする子供達が列をなしていました。
講座の講師には、昨年に引き続きJG1KYL羽根田新さんに加え、今回は茨城県水戸市のコミュニティFM放送「FMぱるるん」のアマチュア無線番組「CQ HAM FOR GIRLS」のパーソナリティー、JI1BTL水田かおりさんも登場しました。
講座でははじめに、身近で使われている電波の話、電波やアマチュア無線の歴史、アマチュア無線の楽しみ方などがわかりやすく説明されました。有名人のアマチュア無線家の話や、ARISSスクールコンタクトのようすのビデオの上映のほか、会場で実際にD-STARで青森県の局と交信してみせるなど、子供達に興味を持ってもらえるよう、様々な工夫がこらされていました。
その後休憩を挟んで「モールスで遊ぼうコーナー」になり、発振器付きの電鍵が一人一つずつ置かれました。子供たちには欧文26文字と数字の符号表が配られ、「SOS」や「AKB48」などの符号を実際に打ってもらったり、モールス符号の聞き取りゲームで楽しんでもらいました。聞き取りゲームでは、数人で班を作り正解を競いましたが、子供たちの飲み込みは早く、班の間の差がつかず、最後はじゃんけん大会で1位を決めていました。
最後の「工作教室」では、ハンダを使わず、部品をボードに差し込んでFMラジオを組み立てる「FMはこらじ」の製作に挑戦しました。やや部品点数が多く、30分程度時間がかかりましたが、中にはそれよりも手早く作りあげた子も何人かいて、話を聞くと電子工作は何点か経験ずみと、笑顔で答えてくれました。なかなかラジオが鳴らなかった子もいましたが、スタッフや保護者が総出で手伝ったかいもあり、最後には全員のラジオが鳴りました。
参加した小学生の皆さんは終始楽しそうで、この体験が良い思い出になって、将来お空で会える子もいるのではないかと思うと、実に楽しみです。
(06月29日)
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