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総務省 電波利用「電子申請・届出システムLite」

 平成20年4月1日より電波法関係手数料令の一部が改正され、アマチュア局の電子申請による免許申請および再免許申請の手数料が値下げになりました(関連記事1関連記事2)。

 アマチュア局の免許(再免許)の電子申請については、従来も申請書類によるものより、若干割安な手数料が設定されていましたが、今回の改正では次のように電子申請の場合の手数料が大幅に値下げとなりました。

 なお、申請書類(書面)による免許申請および再免許申請の手数料については従来通りで変更ありません。

【平成20年4月からの電子申請による免許(再免許)申請手数料】
申請書類によるもの 電子申請によるもの
免許申請(50W以下) 4,300円(変更なし) 2,900円
免許申請(50W超) 8,100円(変更なし) 5,500円
再免許申請 3,050円(変更なし) 1,950円


■アマチュア無線関連の電子申請のための
 電波利用「申請・届出システムLite」が稼働開始

 総務省の電波利用電子申請・届出システムは、平成15年度に稼働を開始したものです。同システムは、住民基本台帳カード(住基カード)公的個人認証等の電子証明書を使用した、電子申請・届出の提出(送信)だったため利用が大変面倒でした。

 今般、総務省では、電子申請の手数料改定に併せて、この電子証明書に変わる「ID・パスワードによる電子申請届出システム」である総務省電波利用「電子申請・届出システムLite」を構築し、平成20年4月1日よりアマチュア無線局の電子申請についてサービスを開始しました。
 この新システムの運用開始により、従来の電子申請システムより簡素な手続きにより、アマチュア無線局の免許・再免許申請等がおこなえるようになりました。

 なお、アマチュア無線局の免許・再免許手続は、電子証明書を利用したシステムでも、従来どおりおこなうことができます。

 電波利用「電子申請・届出システムLite」のURLは次のとおりです。

http://www.denpa.soumu.go.jp/public2/index.html

 次に、総務省電波利用「電子申請・届出システムLite」による電子申請は、どのような形で手続きをおこなうのか、おおよその雰囲気をお見せしましょう。

■電子申請の準備


総務省電波利用電子申請・届出システムLiteのメニュー画面です。アマチュア局関連の電子申請・届出の専用のシステムです。


システムを利用するには、まずユーザー登録をおこなう必要があります。必要事項を入力して登録をおこないます。登録情報は総務省で審査がおこなわれて、1週間前後で「ユーザーID通知書」が郵送されてきます。

■電子申請の概略


ユーザーID通知書が届いたら、まず記入されたIDとパスワードで照会と変更のページに入ってみましょう。パスワードはこのとき覚えやすいものに変更します。


届出申請のメニュー画面です。新たに入力する場合は左のボタンを、すでに電子申請をおこなって情報をデータファイルとして保存してある場合は、中央のボタンを押します。新規作成の場合を想定して画面をお見せします。

無線局事項書および工事設計書の画面です。申請の内容によって、「開設」「再免許」「変更(訂正)」「予備免許中の変更(訂正)」「廃止届」が選択できます。


開設を選択した場合の画面です。住所や免許番号など、ユーザー登録の際に登録済みの項目は、「申請者情報」のボタンを押してID・パスワードを入力すると、自動入力できます。


電波の型式並びに希望する周波数及び空中線電力はチェックボックスで選択できます。空中線電力については個別に入力します。


工事設計書の部分です。編集のボタンを押すと、工事設計書の情報入力画面が開きます。


工事設計書の情報入力の画面です。発射可能な電波の型式及び周波数の範囲欄は任意入力項目となります(※ただし、入力を促すメッセージは表示されます……)。

10 すべて入力完了後の申請手数料の確認画面です。

■申請手数料の納付は電子納付のみの対応です

 総務省電波利用「電子申請・届出システムLite」で、手数料を有する申請・届出をおこなった場合、申請手数料はインターネットバンキングまたはATMによる電子納付となります。

 本システムで申請手数料の電子納付が可能となった時点で、納付番号をメールにて通知されます。

 インターネットバンキングによる電子納付をおこなう場合は、MPN(マルチペイメントネットワーク)に参加している金融機関のインターネットバンキング口座を開設している必要があります(注:MPNには、大部分の大手都市銀行・ゆうちょ銀行が参加しています)。

 金融機関がATMによる納付に関するサービスを提供している場合はATMによる納付が可能です。

 ATMからの納付には、収納機関番号、納付番号、確認番号が必要となりますので、納付情報照会機能より確認してください。電子納付への対応については、ご利用の銀行等におたずねください。

★    ★

 このような一連の流れで、情報を入力していきます。

 ここでは、開設の申請の場合の入力画面を中心にお見せしましたが、変更申請についても、同様な入力画面でデータの入力を進めて、できあがったデータを送信することになります。
 この際、入力した情報をデータとして自分のパソコンに保存しておくこともできますので、次回電子申請をおこなう際に備えて、データは保存しておくようにすると便利です。

 住基カード等の公的個人認証等の電子証明書を利用した従来のシステムでは、Java Runtime Environmentのインストールや、ICカードリーダーの購入やセットアップなど、電子申請に付随するさまざまな煩雑な作業と手間がかかりました。

 しかしそれに比べて、今回新設されたこの電子申請システムを操作してみますと、まだ改善の余地がある面倒な部分が一部残ってはいるようですが、かなり操作系が改善されている感じです。

 なお、総務省によりますと、「システムの改善作業のため、画面の一部に変更がおこなわれる場合もあります」とのことです。

 このシステム、従来システムと比べて、「パソコン側の細かい設定」の必要がないため、しっかり使い方をマスターできれば、特に「技術基準適合証明取得機種」の増設の変更申請や、再免許申請などに、極めて有効に活用できるものと思われます。

 「電子申請が少しだけ、身近になったかな」という印象でしょうか。

 みなさんもチャンスを作って、ぜひ一度試してみてください。

【注意!】電子申請をした免許を郵送で受け取る場合、管轄の総合通信局あてに、宛名を書いて切手等を貼った返信用封筒とともに、電子申請の完了時に表示された「問い合わせ番号」を書いたメモなどを送付する必要があります。



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