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 夏休み特別運用ありがとうございました

 日本のアマチュア局の皆さんこんにちは。
 昭和基地のアマチュア無線局8J1RLは予定どおり8月16,17日に「夏休み特別運用」を行いました。今回の特別運用は「こどもの日特別運用」に引き続き、日本の小中高生に短波帯による通信を通じて、無線通信の素晴らしさを体験してもらうと共に、南極の自然科学に興味を持ってもらうことを目的に行ったものです。

 一日目はコンディションが良くなり始めたのが遅い時間だったためか、あまり多くの局と交信をすることができませんでしたが、二日目は予定時間前から良好な伝搬状況を迎えたくさんの小中高生やYL局、そしてQRP局と交信することができ、夏休みの思い出の一つにすることができたかなと、越冬隊員一同感じているところです。特別運用による交信局数は、二日間で約170局と行うことができ、小中高生・YL・QRPを主体にしたQSOとしてはまずまずの局数だったのではないか思っています。
 今回は、二日目に混信を少しでも避けるためスプリット運用をお願いしましたが、皆さん整然とコールをして頂きこれも局数アップにつながった要因と思っております。また、スプリット運用をしていることに気づかずに8J1RLと同一周波数で呼んでしまった局に対して、国内の局が注意をしてくれるなど一般局の皆様には大変なご協力を頂き感謝している次第です。

 第44次南極地域観測隊(JARE44)による8J1RLの運用は、残すところ五ヶ月余りとなってしまいましたが、残り期間も全世界に向けてサービスを続けていきたいと思っていますので、ドームふじ観測拠点の「8J1RF」共々引き続きコールを頂きたいと思います。

 余談ですが、特別運用が終了した数時間後に太陽風の影響で再び地磁気に変化が発生し電離層の状態まで変わってしまい、日本からのラジオ放送や共同ニュースのFAXの電波が全く入感しなくなってしまいました。昨日の特別運用は、本当に伝搬状況の良い時に当たったものだと思います。


特別運用が終わった夜の月・火星・アマチュア用アンテナ
▲特別運用が終わった夜の月・火星・アマチュア用アンテナ(撮影:地学担当 池田隊員)
【8月18日昭和基地発】

(第44次南極地域観測隊 芝崎)

Tnx 国立極地研究所