■アマチュア衛星ARISSat-1が4月12日に国際宇宙ステーション上で記念運用【ARISSat-1の放出はなぜ延期になったのか?】
2月のロシアの船外活動(EVA)での、国際宇宙ステーションからの放出が延期されたARISSat-1(写真右、出典:AMSAT)に関する情報をお知らせいたします。
Roscosmos(ロシア連邦宇宙局)は、2月16日の船外活動(EVA)でのARISSat-1の放出に関する2月12日の報道発表の後、2月15日の報道発表で突如ARISSat-1の放出延期を報道発表しています。
Roscosmosの発表によれば、ARISSat-1放出ミッションのロシアのプロジェクト名は、すでにご紹介しているように「RadioSkaf(無線宇宙服)」で、報道発表での「小型アマチュア衛星ARISSat-1」のロシア名は「KEDR」と記されています。このロシア名は「ユーリー・ガガーリン大佐が歴史的な宇宙飛行をおこなった時に使用された、コールサイン等に由来する名称」とも記されています。
Roscosmosの2011年2月15日付けの報道発表では、
- 2月16日のEVAで、船外活動をする2名の宇宙飛行士は「KEDR」の放出をおこなわない。
- 4月12日に国際宇宙ステーションの船上で「KEDR」の電源を入れる。
- 2月16日のEVAで「KEDR」を宇宙に放出してしまうと、「ユーリー・ガガーリンの有人宇宙飛行50周年記念祭」の日まで電源が維持できない可能性があるからだ。
とあります。
2月16日実施のロシアのEVAでのARISSat-1の放出延期は、どうやらRoscosmosが2011年4月12日に実施を予定している「ユーリー・ガガーリン大佐の有人宇宙飛行50周年記念祭」(ガガーリン大佐の世界初の有人宇宙飛行成功は1961年4月12日)をにらんでの延期決定だった模様です。
ARISSat-1の送信周波数は145.95MHz。アマチュア局のコールサインはRS01S。AMSAT(アマチュア衛星通信協会)によれば、この運用は外部アンテナを接続しておこなわれる模様です。
ARISSat-1の放出前のプレ受信実験の気分で受信に挑戦してみるのもおもしろそうですね。
なおAMSATでは、Roscosmosが計画しているこの記念運用に協力して、この記念運用のARISSat-1の信号を受信した方に受信記念証の発行を計画している模様です(発行の詳細は未発表)。
なおRoscosmosは、2011年7月に実施のEVAで、ARISSat-1放出のスケジュールを組むとしている模様です。
【Roscosmos(ロシア連邦宇宙局)のWebサイト(英語ページ)】
http://www.federalspace.ru/main.php?lang=en
【Roscosmos(ロシア連邦宇宙局)の報道発表】
【ARISSat-1 Web】
http://www.arissat1.org/v3/
【ARISSat-1 Frequency Guide】(AMSATのWebサイト、jpg形式)
http://www.amsat.org/amsat-new/images/fck_images/2011_ARISSat-1_Frequency_Chart(1).jpg
【ARISSat-1 Presentation Slides】(AMSATのWebサイト、PDF形式)
http://www.amsat.org/amsat-new/images/fck_images/ARISSat-1%20Overview%20Color.pdf
(3月3日)
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