■名古屋大学の「おもしろ科学教室」に4年目のイベント協力(東海地方本部)
国立大学法人名古屋大学東山キャンパス(名古屋市千種区不老町)内IB電子情報館で、平成24年1月9日(月・祝)、第4回「おもしろ科学教室」が開催されました。
今回の「おもしろ科学教室」は、名古屋大学会場と同時に、事務局を務めている高井吉明名古屋大学名誉教授(応用物理学会東海支部評議員、現在、独立行政法人国立高等専門学校機構豊田工業高等専門学校校長)の勤務地である豊田工業高等専門学校にサテライト会場を設けて実施されました。
このイベントは高井名誉教授が中心となり、青少年の科学への興味を引き出すことを目標とした各種学会等(応用物理学会東海支部、電気学会東海支部、電子情報通信学会東海支部、日本赤外線学会、プラズマ・核融合学会、レーザー学会中部支部、日本アマチュア無線連盟東海地方本部、日本弁理士会東海支部、核融合科学研究所、名古屋大学、豊田工業高等専門学校の主催、中日新聞社の後援)との連携・合同活動として毎年成人の日におこなわれています。
参加する子供たちの募集は、 地元有力紙の「中日新聞」の12月の折り込みチラシで、一般家庭を対象におこなわれました。
サイエンスショーは中部大学の岡島茂樹教授の「逆さの世界を体験!」と題した講演で、さまざまな事象を逆転の発想でとらえてみると、新たな発見ができるという興味深い内容の科学実験で、会場に集まった子供たちは大変興味深げに聞き入っていました(写真右)。
子供たちは、参加学会等の展示ブースでも、数々の興味深い展示を見て、聴いて、体験していたようです。
■東海地方本部、4年目のイベント協力
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▲モールス符号の送信体験に真剣に取り組む子供たち |
さて東海地方本部は例年と同様、子供たちを対象にFMラジオを使ったFOXハンティング「電波でおにごっこ、キツネを探せ!」や、特定小電力トランシーバーを使った「無線交信」を実施するほか、展示コーナーでは「モールス符号で遊ぼう」と題した展示をおこない例年と全く同様に子供たちの行列ができました。
子供たちだけではなく、引率した保護者の方々も、モールス符号に大いに興味を示していたようです。
業務通信の世界では使われる機会が少なくなった、モールス電信ではありますが、その認知度は現在も極めて高く、保護者の方の中には、お子さんのモールスの体験を笑顔で見守る傍ら、「以前、祖父が通信士の仕事をしていて、モールス符号で通信をしているのを何度も聴かせてもらったことがあるんですよ」と、モールス指導スタッフの方に語っている方も見られました。
■「簡単電波チェッカー」に大関心!
さて、事前の参加申し込みを募って実施された、東海地方本部のイベントですが、「見えない電波を見てみよう」「特定小電力トランシーバーを使った無線交信体験」「電波でおにごっこ、キツネを探せ!」の3部だてで実施されました。
「見えない電波を見てみよう」の教材として準備した、「LED、ダイオードとコイルで作る簡単電波チェッカー」が大好評で、子供たちは無線交信体験の途中にもトランシーバーのアンテナにチェッカーを近づけて電波の存在を確認するなど大きな関心を示していました(写真右)。
また、メインイベントの「電波でおにごっこ、キツネを探せ!」では、当日の寒さにもめげず手回し発電FMラジオを片手に子供たちはユニークな音を送信する送信機を探して元気に駆け巡っていました。
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▲「電波でおにごっこ、キツネを探せ!」元気いっぱいに挑戦 |
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「おもしろ科学教室」の今後の開催計画について、事務局を務めた高井名誉教授は、「おもしろ科学教室も今回で4回目を開催することができました。これも、参加してくださる子供たちや保護者の皆様、そして開催に向けてさまざまな形で協力していただける各種団体のご支援の賜物です。昨年は3月に起きた東日本大震災のために科学への信頼が揺らぎましたが、一方で新しい科学技術の開発が重要課題となりました。今回、集まってくれた小学生の子供たちが、近い将来その役割を果たしてくれるものと期待します。このために我々もより多くの若者に科学への興味と関心を高めてもらうことができるよう、この科学体験イベントを継続して実施したいと考えております」と語っています。
東海地方本部では今後も、このような青少年向け科学啓発イベントに積極的に参加協力していきたいと考えています。
(1月13日)
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