November 2016 NEWS TOPICS INFORMATION


ベルギーのアマチュア衛星EO-79のリニア中継器運用が開始

 EO-79は「QB50p1」や「FUNcube-3」という愛称を持つ、ベルギーの2U-Cubesatタイプ衛星で、2014年6月19日にロシア・オレンブルク州のヤスネ宇宙基地からドニエプルロケットで打ち上げられました

 EO-79には、方向位置制御装置、質量分析装置、酸素流量計等の装置が搭載されており、テレメトリーを145.815MHzの1200bps BPSKまたはCWで送信し、これまで主要ミッションの運用がおこなわれてきました。

 ヨーロッパのアマチュア無線愛好者等の間ではこのころ、SDR(ソフトウエア無線)を使用してパソコンを広帯域受信機に変身させる「FUNcube Dongle」と呼ばれる周辺機器が流行しはじめていましたが、EO-79の打ち上げ等をきっかけにさらに普及が進みました。

 そして実はEO-79はこの主要ミッションのための機器の他、AMSAT-NL(オランダのアマチュア衛星通信協会)が製作した、144/430MHzのリニア中継器を搭載しています。

 AMSATの発表によると、このほどEO-79が搭載する各種システムの主要ミッションが完了したため、アマチュア無線のリニア中継器の運用が開始されるとしています。

 リニア中継器(SSB/CW)は、アップリンクが435.047〜435.077MHz、ダウンリンクは145.935〜145.965MHz(逆へテロダイン)、ダウンリンクの出力は400mWで、電力の制限からリニア中継器の連続運用はおこなわれず、衛星本体が日照に入った約27分後に中継器の動作を開始し、その後約25分間運用を続けるというような間欠運用となる模様です。
 なお、SSBモードで運用の場合、アップリンクの430MHz帯はLSBモード、ダウンリンクの144MHz帯はUSBを使用します。興味がある方は、ぜひEO-79を使用した衛星通信に挑戦してみませんか。

▽ARRLの関連記事
http://www.arrl.org/news/eo-79-funcube-3-now-available-for-amateur-radio-use

(11月18日)

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北海道アマチュア無線セミナー2016開催される(詳報)

 平成28年10月23日(日)、「北海道アマチュア無線セミナー2016」(主催:JARL北海道地方本部、後援:総務省北海道総合通信局・一般財団法人日本アマチュア無線振興協会(JARD)、協力:北海道電波適正利用推進員協議会・アマチュア無線機器メーカー各社)を札幌市にて開催しました。
 場所は、昨年24年ぶりに北海道ハムフェアを開催した、札幌市東区にある協同組合札幌総合卸センターです。

 今回のセミナーは、「アマチュア無線の魅力や楽しさ」をそれぞれの分野でご活躍の方々にご講演いただくことで、多くの皆様にご紹介することを目的に開催しました。

 当日は、多くの方々に足を運んでいただき、参加人数は関係者を含め約240名。早朝から終了まで会場内は多くの人であふれました。
 開会式では、主催者である正村琢磨北海道地方本部長(JH8HLU)の挨拶の後、お忙しいところ来賓としてお越しいただいた中道正仁総務省北海道総合通信局長、高尾義則JARL会長(JG1KTC)、有坂芳雄JARD会長(JA1HQG)からそれぞれにご祝辞を頂戴しました。

 開会式の後、引き続きセミナーが始まりました。今回は、7つのテーマによる8講演がおこなわれました。セミナーの内容は次のとおりです。
 なお、セミナー2と3、5と6は、同時刻に別会場で開催して、どの講演を聴くかは、来場者の興味にあわせて選択していただきました。

▲「アウト・ドア・ハムライフ&JARL紹介」(高尾義則氏JG1KTC JARL会長) ▲「JARL国内コンテスト、QRV from 北海道」(佐々木 敦氏 JR8VSE) ▲「UHF帯・簡単自作アンテナについて」(山田 徳充氏 JR8IJT)
▲「新スプリアスの対応について」(坂本 純一JARD専務理事) ▲「JT-65-HFとは??ローパワーで“DX”を楽しむ?」(石崎 常見氏 JA8IZP) ▲「ハムログお勧めの機能」(浜田 博氏 JG1MOU)

【セミナー1】
 高尾義則JARL会長からアマチュア無線の魅力、特にアウト・ドア・ハムライフをテーマに、移動運用の楽しさとおもしろさを、実体験を基に紹介。そして、JARLの現況や今後の取り組み,抱負についてもお話いただきました。
【セミナー2】
 JARLコンテスト常勝者である佐々木 敦氏(JR8VSE)が、コンテストの魅力をテーマに、同氏のコンテストにおける取り組みの基本的な考え方や運用上のノウハウ、設備等が紹介され、コンテストを勝ち抜くためのヒントが豊富に含まれる内容でした。
【セミナー3】
 自作集団ホワイトエンジェル代表の山田 徳充氏(JR8IJT)が、自作の楽しさ面白さをテーマに、1200MHzのアンテナの製作について、ご自身の実践例を紹介してくださいました。会場にお越しの方々には、アンテナの設計図も配布されました。
【セミナー4】
 会員の皆さんが最も興味関心のあるテーマの一つとも言える、新スプリアスの対応について、JARD坂本純一専務理事にご講演いただきました。アマチュア無線家にとって、今最大の関心事であるだけに、会場には多くの方が訪れ、質疑応答も活発におこなわれました。
【セミナー5】
 今回ご協力いただいたメーカーに講演をお願いいたしました。前半はアイコム(株)、後半は八重洲無線(株)にお願いし、D-STARや最新の技術について分かりやすく説明していただきました。
【セミナー6】
 石崎常見氏(JA8IZP)から最近注目されているデジタルモードJT65について、運用や使用ソフト、インターフェース等について紹介していただきました。難しい内容ながらもゆっくりした丁寧な説明に、熱心に講演を聴く来場者の姿が見受けられ、このモードの関心の広がりを感じました。
【セミナー7】
 おなじみのハムログ作者の浜田 博氏(JG1MOU)にハムログのお勧め機能を中心にお話いただきました。著名な方の講演で、ハムログユーザーも多いだけあって、会場内はたくさんの方であふれ、ハムログ活用のヒントを得ようと活発に質問もおこなわれていました。

 いずれのセミナーもアマチュア無線家にとっては、大変魅力的なものばかりで、満員となった講演会場では、立ってお話を聞かれる方も出るほどでした。

 今回のセミナーでは、講演の他にもブース会場が設置され、北海道総合通信局やJARD、北海道電波適正利用推進員協議会のPRブース、アマチュア無線機器メーカーブース、浜田氏によるハムログ相談コーナー、青少年を対象としたラジオ製作コーナーが出展されました。
 講演と講演の間の休憩時間には、多くの方がブース会場を訪れ、最新情報の収集とアイボールQSOを楽しまれていたようです。
 また、今回の運営には、石狩後志支部の役員の皆さんと北海道情報大学の中島ゼミ(中島 潤氏、JF8EPR)の学生さん4名にお手伝いいただきました。最近では、アマチュア無線を楽しむ若い方が少なくなってしまいましたが、今回のように若い学生さん達にお手伝いいただけたことは、 大変うれしいことであり、これからのJARLにとって喜ばしいことであると思います。
 今回のアマチュア無線セミナーをきっかけに、本格的にアマチュア無線に興味を持っていただけることを期待したいと思います。

 なお、次年度については、秋ごろに第5回北海道ハムフェアを開催する予定で現在計画を進めているところです。日程や会場、ブース募集などの詳細については、今後、本誌やホームページ等を通じてご案内いたします。

 最後になりましたが、ご来場いただきました皆様とご後援ご協力をいただきました関係各団体、メーカー各社、そして、運営にご協力いただきました皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。

レポート正村琢磨北海道地方本部長(JH8HLU)

(11月17日)

「詳細」



国土地理協会が「平成29年カレンダー全国市町村マップ」を発行

 公益財団法人国土地理協会(JGDC)は、「平成29年カレンダー全国市町村マップ」(B1判、72.8cm×103cm)を本年度も作成し、希望者に向けて配布をおこなっています。

 この地図は、平成29(2017)年1月1日現在での全国の市町村名を載せた日本全図です。平成28年10月10日に単独市制を施行した、宮城県富谷市も地図上に反映されています。地図には、平成11(1999)年4月以降に合併した市町村を緑色で示すとともに、名称を赤い文字で表示してあります。合併前の旧市町村名は紺色で表示してあります(ただし、市・町・村の表記は省略)。

 JCC、WACA、AJAなど、アワードハンティングに有用な参考資料と、平成29年のカレンダーの役割を兼ね備えたもので、国内アワードハンターの方々をはじめアマチュア無線家の間で大人気のグッズです。

 「平成29年カレンダー全国市町村マップ」の配布を希望の方は、送付先の住所・氏名を明記した返信用封筒(角形2号、240mm×332mm、A4判の用紙が入る大きさ)に返信用切手205円を貼ったものを同封して、下記の「国土地理協会カレンダー担当」まで申し込んでください。

【問い合わせ・申込先】
〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3番1号
公益財団法人国土地理協会 カレンダー担当
TEL:03-5210-2181

 地図の詳細や配布に関する詳細については、国土地理協会のWebサイトの次 のページを参照してください。
http://www.kokudo.or.jp/service/calendar.html

(11月7日)

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三木哲也氏(JA1CIN)がJARD新会長に就任(有坂前会長は顧問に)

 一般財団法人日本アマチュア無線振興協会(JARD)は、平成28年11月1日に開催された第17回理事会で、新会長として三木哲也氏(JA1CIN)を選定し、同日就任されました。

 今回の会長改選は、有坂芳雄前会長(JA1HQG)の辞任を受けてのもので、有坂前会長は同理事会において顧問として選任されました。

 なお、三木新会長および有坂顧問の任期は、平成29年度のJARD定時評議員会の終結の時までとなります。

(11月2日)



   
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