December 2016 NEWS TOPICS INFORMATION


2016JARLアイボールミーティング開催される

 2016年12月8日、東京都千代田区平河町のホテルルポール麹町で、2016JARLアイボールミーティングが開催され、アマチュア無線関係者140名が出席しました。

 冒頭のJG1KTC尾義則会長の開会挨拶では「アマチュア無線界における近年のJARLの活動や、2017年以降に重点的に取り組む活動など」の報告などがありました。続いて、小渕優子衆議院議員(JA1LXG)の祝辞では「国会関係者の間にもアマチュア無線の活動を広くPRしていきたい」とのお話しがあり、総務省総合通信基盤局の渡辺克也電波部長の祝辞では「尾会長がお話になっていた2017年以後の重点活動について、総務省として大いに期待している」とのお話しがありました。

 相神一裕日本アマチュア無線機器工業会(JAIA)会長の乾杯の音頭でスタート。途中、祝電の披露(文部科学大臣の松野ひろかず衆議院議員、総務副大臣の原田憲治衆議院議員(JP3GJV)ほか)をはじめ、尾会長の進行によるお楽しみ抽選会もおこなわれ、出席の方々は2016年を振り返り、また2017年のアマチュア無線界を占いつつ歓談に花を咲かせました。

 そして宴たけなわの中、JA7AIW山之内俊彦前JARL会長の締めで、2016年のアイボールミーティングは盛会のうちに終了しました。

▲開会の挨拶をするJG1KTC尾義則JARL会長 ▲祝辞を述べるJA1LXG小渕優子衆議院議員 ▲祝辞を述べる総務省総合通信局の渡辺克也電波部長
▲乾杯の音頭を取る、相神一裕JAIA会長 ▲JA7AIW山之内俊彦JARL前会長の締めで終了

(12月28日)




アマチュア無線技士に係る相互認証対象国が拡大

 総務省は、平成5年郵政省告示第326号の一部を改正する告示案に関する意見の募集を平成28年10月13日〜11月11日までの間おこないました。

 総務省はこの意見募集の結果を踏まえて、平成5年郵政省告示第326号(外国において電波法第40条第1項第5号に掲げる資格に相当する資格、各資格によりおこなうことができる無線設備の操作の範囲や、各資格によりアマチュア局の無線設備の操作をおこなう場合の条件などの告示)の改正を平成28年12月20日付けの官報で公示し、平成28年12月21日から施行されることとなりました。

 この告示の改正により、CEPT(欧州郵便電気通信主管庁会議)勧告T/R61-02付録第2号別表第1号に規定される国のアマチュア無線の資格が、日本の第一級アマチュア無線技士相当の資格として認証され、当該資格の所有者は日本において第一級アマチュア無線技士の資格の操作範囲内で免許を受けたり、運用をおこなうことができることとなります。
 同様に、日本の第一級アマチュア無線技士資格が、CEPTの当該資格のアマチュア無線資格の所有者と同等と見なされ、当該国でアマチュア無線を運用する申請ができるようになります。

●CEPT(欧州郵便電気通信主管庁会議)勧告T/R61-02付録第2号別表第1号に規定される国
アルバニア、オーストリア、ベルギー、ベラルーシ、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、デンマーク、フェロー諸島、グリーンランド、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国、マルタ、モルドバ、モナコ、モンテネグロ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア連邦、セルビア、スロバキア共和国、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、イギリス

(12月20日)




情報通信研究機構(NICT)「午前8時59分60秒を見てみませんか?」
 (2017年1月1日(日)開催)

 日本標準時の維持・通報をおこなっている国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は、日本標準時午前8時59分59秒と午前9時00分00秒の間に「うるう秒」(午前8時59分60秒)の挿入を実施します。

 この60秒の表示は、一般の時計では通常見ることができませんが、NICT本部の研究本館(東京都小金井市貫井北町4-2-1、最寄り駅:JR中央線国分寺駅)に設置されている「日本標準時大型表示装置」で見ることができます。

 NICTでは2017年1月1日、敷地の一部を開放し日本標準時大型表示装置の観覧スペースを設け、あわせて「うるう秒に関する説明会」(08:40から、09:10からの2回)と、展示室の臨時オープン(09:00〜10:00)をおこないます。
 うるう秒表示をご覧になってみたい方は、元旦のお出かけを兼ねて見に行ってみませんか。

▽NICTの発表
http://www.nict.go.jp/info/event/2017/01/170101-1.html

★          ★

 なお、このNICT本部の大型表示装置のほか、うるう秒の60秒の表示ができ る時計としては、

  • NICTの所在地の小金井市にある、JR中央線の武蔵小金井駅コンコースに設置されたデジタル時計
  • 「おおたかどや山標準電波送信所」(JJY:40kHz)が設置されている、福島県田村市都路町と双葉郡川内村にある時計モニュメント

などがあるそうです。

(12月19日)

「詳細」



国際宇宙ステーションの小型衛星放出ミッションで多数のCubeSatが放出に

 2016年12月9日、種子島宇宙センターから打ち上げられたJAXAの宇宙ステーション補給機「こうのとり6号機」(HTV-6)は、12月14日、国際宇宙ステーションと無事結合し、食料や飲み水などの補給物資のほかに、日本製リチウムイオン電池を搭載した新型バッテリ―、超小型衛星(CubeSat)7基などの物資が、クルーによって国際宇宙ステーションに移送されます。

 宇宙ステーションに送り込まれる積載物資の中に7機のCubeSatがありますが、次のCubeSatはアマチュアバンドの送信機を搭載したアマチュア衛星で、12月19日ごろから日本の宇宙実験棟「きぼう」で開始される予定の小型衛星放出ミッションにおいて、順次宇宙に放出される模様ですので注目しましょう。

●AOBA-Velox III(3U-CubeSat)
九州工業大学/南洋理工大学(シンガポール)
437.375MHz AFSK
●TuPOD(3U-CubeSat)
 イタリアの小型衛星開発会社GAUSS-srl社によって製作された、3Dプリンターで作られた構体(TuPOD)に1.5UサイズのTubeSat2機(1.5Uサイズの円筒形の衛星)を搭載。ISSから放出後に2機を分離します。
・Tancred-1(1.5Uサイズの円筒形)
 ブラジル・サンパウロ・ウバトゥバのタンクレード・ネヴィス公立学校の子供たち(ミドル・スクール)が組み立てをおこなった超小型アマチュア衛星です。
437.200MHz AX.25
・OSNSAT(1.5Uサイズの円筒形)
Open Space Network社(アメリカ)
437.435MHz GMSK
●ITF-2(1U-CubeSat)
筑波大学
437.525MHz FM、CW
●STARS-C(2U-CubeSat)
静岡大学
 1Uサイズの衛星(親機・子機)が、テザー(紐)で結ばれており、放出後、親機・子機を2つに分離します。
・親機:437.245MHz CW/437.405MHz FM
・子機:437.255MHz CW/437.425MHz FM
●WASEDA-SAT3(1U-CubeSat)
早稲田大学
437.290MHz AX.25、CW

★        ★

 今回の小型衛星放出ミッションで放出される、EGG(東京大学、通信系にはイリジウム・ショートバーストデータを使用)とFREEDOM(中島田鉄工所/東北大学、通信系を持っていません)はアマチュア衛星ではありません。

(12月16日)




インドネシア地震で非常通信(混信や妨害を与えないように注意してください)

 12月7日05:03(現地時間)、インドネシア・スマトラ島のアチェ州でマグニチュード6.5の強い地震が発生し大きな被害を与えています。

 インドネシアの連盟ORARIは地震の救援活動を支援するため、アマチュア無線による非常通信を7.110MHz付近と144MHz帯でおこなっており、非常通信が実施される可能性がある当該周波数付近をクリアーにして欲しいと、IARU Reg.3事務局を通じて近隣諸国等のアマチュア無線局に呼びかけています。

 日本のアマチュア無線家のみなさんも、インドネシアの非常通信に混信を与えないように十分注意しましょう。

(12月07日)



   
| 2015年のNEWS |