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東海ハムの祭典2017、愛知県日進市で開催される
7月23日、愛知県日進市の日進市民会館で、テーマを「楽しもう!アマチュア無線を東海から!」、キャッチコピーを「楽しいぞ!アマチュア無線」として東海ハムの祭典2017(第49回東海ハムの祭典)が開催されました。当日は東海地方をはじめ、関東地方や関西地方など他エリアからの出展者や、来場者も含め約1,350名が来場し、さまざまな展示や催事などを楽しみました。
★当日、開幕までのエピソード
今年の「東海ハムの祭典」の当日7月23日、会場の日進市は未明から早朝にかけて雨に見舞われました。出展者の当日の搬入が開始される、08:00ごろは早朝の雨は上がっていましたが、夏特有のかなり蒸し蒸しとした曇天気味の朝でした。08:30過ぎから各出展団体の搬入が続々開始され、会場内は急ピッチで準備が進んで行きました。
東海ハムの祭典では開会前から会館施設のエントランスが出展者以外の一般来場者でいっぱいになります。KANHAMや西日本ハムフェアなどのイベントでは見られないおもしろい特徴の一つです。
実は、東海ハムの祭典では会場の日進市民会館の利用規則の関係で、たとえ開会前であっても施設の会館の玄関の閉鎖はできないことになっているため、会館内への玄関口を一時的にでも閉鎖することとなる「会館玄関口での開会式やテープカット」はできないのです。
そこで実行委員会では来場者の方にエントランスまで入場してもらい、展示、催事会場は準備のための出展者のみに制限しているのです。これまでも日進市民会館で開催の東海ハムの祭典では、開会式・テープカットは代表的な展示や催事会場の大ホールロビーや、小ホール等の入口を閉鎖した状態で開催されており、今年も大ホールロビー入口前で、主催者代表の木村時政東海地方本部長(JA2HDE)、尾義則JARL会長(JG1KTC)ほか来賓の方々によるテープカットがおこなわれました。
今年の主催者、来賓の方々の手でおこなう開会式イベントの司会は、ミニコンサートの出演者の一人でもある、アマチュア無線家のシンガーソングライターMasacoさん(JH1CBX、写真右手前)です。
実行委員会の方のお話しによりますと「近年、関西地方本部のKANHAMの開会式ほか各種の司会等を楽しく務めている、Masacoさんの好感度の高さに着目し、今年は東海ハムの祭典の開会式でも、司会進行役をお願いすることにしました」とのことです。
また、これは余談の昔話ですが、「ハムの祭典」が愛知県支部主催の催事だったころ、2010年までは長年にわたり名古屋市昭和区鶴舞の「名古屋市公会堂」を会場として開催されていましたが、このころの「ハムの祭典」には開会式やテープカットそのものがありませんでした。
当時の「ハムの祭典」は、朝の搬入開始の直後から出展者だけではなく、一般来場者も続々と会場に入り始め、気がつけばイベントそのものが「いったいいつ始まったの?」と思えるほど何となーく始動して大いに盛り上がり、終了時刻が近づくころには何となーく自然に各展示ブース等が片づきはじめ、最後の「ハムの祭典式典や抽選会等」で素早く終了!と、実に和やかな雰囲気で開催されていた時代が長く続いていました。
★各種イベントについて
10:00のテープカット終了後、まず真っ先にメーカー・販売店・フリーマーケット関連の会場である小ホールや展示ホールが、あっという間に展示見学や、掘り出し物散策を楽しむ来場者でいっぱいに埋まり、この人混みは昼ごろまで続きました。
JARLコーナーでは、現在JARLが積極的に取り組んでいる、入会等に関する各種キャンペーンのPRをはじめ、入会・継続受付、QSLカード転送受付等を実施しました。
親子工作教室では、子供たち向けの「電子ピンポン」のほか、大人のアマチュア無線家の方にも楽しんでもらえる教材として「430MHz帯コーヒー缶アンテナ」も用意されて、両教材とも多くの方が製作に挑戦されていたようです。
また会場内では、東海ハムの祭典の特別記念局8J249HAMの公開運用もおこなわれ、アクティブに運用がおこなわれました。
4月3日から東海地方各県支部の持ち回りで運用されてきました8J249HAMは、トータルで7,500QSO以上の交信をおこなう事ができました。
ここに紹介した他にも、東海総合通信局の電子申請関連、不法無線局探索車DEURAS-M展示、DXCCフィールドチェック/IOTAカードチェック、監査指導委員会・電波適正利用推進員協議会関連のコーナーなど、実に多岐にわたる展示や催事があり来場された方々は大いに楽しまれていたようです。
★各種講演会等
〇特別講演「JARLの現状と最近の取り組みについて」 尾義則JARL会長(JG1KTC)
東海ハムの祭典に併催の愛知県支部大会に続いて大ホールで開催されたこの特別講演は、会員数の動向、財政改善状況などJARLの現状を、尾会長が就任以降の会員ファーストに向けた取り組み、お試し入会キャンペーン、今年4月から開始した各種キャンペーンや取り組み、会員証の大幅リニューアルなどについての解説を、短時間ではありましたが紹介しました。
○講演・第1部 アマチュア無線機器の新スプリアス規格への対応につい(写真下左)て 大内邦光氏(総務省東海総合通信局無線通信部陸上課)
旧スプリアス規格のアマチュア無線機器について,新スプリアス規格への対応と注意事項等が詳細に紹介されました。聴講者の関心は非常に高く、質問も数多く見られました。
○講演・第2部 タイトル:TH-D74で、もっと楽しむハムライフ(写真下右) 中村 弘氏(JVCケンウッド無線システム事業部品質保証部)
TH-D74は、APRSとD-STARとが1台で楽しめ、さらにワイドバンド・マルチモード受信にも対応しています。この講演では活用のヒントや、開発秘話などが紹介されました。
○講演・第3部 ARDF超入門解説(写真下左) JG2GFX種村一郎氏(JG2GFX、JARL副会長・理事/ARDF委員会・委員長)
タイトル通り、これまでARDFにあまりなじみのなかった方に、ARDF競技の楽しさや楽しみ方の初歩をお知らせする内容の講演でした。
○講演・第4部 新スプリアス対応について(写真下右) 近藤信行氏(JARD保証事業センター センター長)
JARDがおこなっているスプリアス確認保証に関する詳細な解説をおこなう講演で、講演・第1部との重複聴講者も多くいらっしゃったようです。
★大好評の「ミニコンサート」にさらに新企画
▲渡部まいこさん(JJ0SQD) |
▲Masacoさん(JH1CBX) |
▲青木小夜子さん(JJ3WWS) |
昨年、一昨年と好評だったミニコンサートが今年も開催されました。
昨年と同様に青木小夜子さん(JJ3WWS)、Masacoさん(JH1CBX)、渡部まいこさん(JJ0SDQ)の3名が出演した、今年のミニコンサートですが、昨年Masacoさんがチャレンジした、「中部大学の手話サークルの学生のみなさんと手話と曲のコラボ」を、アマチュア無線を素材の一つとしたMasacoさんのオリジナルの持ち歌である「むせんのせかい」で挑戦するなど、新たな試みもありました。
来場者の方々は、お昼の憩いの楽しいミニコンサートを大いに楽しんでいらっしゃったようです。
そして最後に東海ハムの祭典2017記念式典では、各種表彰や、記念品の抽選会が大盛況のうちにおこなわれ、楽しい東海ハムの祭典2017の全日程を無事終了しました。
(7月27日)
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