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第5回北海道ハムフェア北海道札幌市で開催される(前回を上回るのべ1,700名が来場、大盛況に終わる)
9月23日・24日の2日間、北海道東区の札幌総合卸センターで、第5回北海道ハムフェアが開催されました、北海道ハムフェアは2015年9月5日・6日、実に約24年の空白の期間をおいて開催された、第4回に続く2年ぶりの開催です。
前回の第4回は、実行委員会関係者等を含めた来場者延べ1,500名を迎えての開催となりましたが、今回、第5回はそれを上回る延べ1,700名の来場者を迎えることとなりました。
●9月23日(初日)
初日の9月23日、開催地の札幌は早朝から時折雨が混ざる不安定な空模様で、今年の来場者の動向が危惧されました。開会式がおこなわれる13:00ごろには、雨模様は一段落ついていたものの、少々強めの風が吹く会場入口での開会セレモニーとなりました。
テープカットの終了後、来場者の方々が続々と入場を開始し、北海道の2年ぶりのアマチュア無線のお祭りの初日がスタートしました。
来場者の皆さんは、メーカー展示ブースの見学や、販売店・クラブ等のブースでの掘り出し物散策、アイボールなどを大いに楽しむかたわら、各種の講演会等も熱心に楽しまれていたようです。
会場3階の別室では、北海道ハムフェア特別記念局8J8HAMの運用もアクティブにおこなわれました。
初日23日は、次のような講演等がおこなわれました。
- JARLの現状と最近の取り組みについて(JG1KTC尾義則JARL会長)
- アマチュア無線の正しい運用について(総務省北海道総合通信局 津幡岳弘電波監理部長)
- 新製品IC-7610の技術(アイコム(株)稲葉浩之氏)
- 新製品の技術と魅力(八重洲無線(株)黒田裕司氏)
- ジュニアハムの集い(ジュニアの皆さんの交流の場)
北海道ハムフェアの会場の協同組合札幌総合卸センターは、JR札幌駅から徒歩で10分以内の利便性の高い立地ですが、会場の周囲はいわゆる流通倉庫街です。
会場の1階展示スペースの面積は800平米。「ロの字型」で中抜け構造の特徴的なフロアで、一般的には1,000名規模の来場者を迎えるイベントには、ちょっと窮屈な会場と言えるのかもしれません。
しかし、フロア内の不必要なスペース配置を極力少なくする工夫や、役立つ楽しい講演会等のイベントを重視したプログラムを構成して、展示・販売ブースへの一時的・局所的な来場者の集中を防ぐ工夫もあってか、会場内の混雑は十分に体感できたものの窮屈さが感じられることはあまりありませんでした。
●アイボールミーティング(初日来場者の2割近く出席)
初日の展示や催事が17:00ごろ終了し、引き続き18:00から会場の地下フロアで、アイボールミーティング(懇親会)が、事前申込があった方や当日参加の120名を超える方々を迎えて盛大に開催されました。
パーティはJG2GFX種村一郎JARL副会長の乾杯の音頭でスタートしました。
アイボールミーティングには、地元8エリアの出席者がもちろん圧倒的多数でしたが、5・9エリアを除く各エリアからの出席者も多く見られました。
アイボールミーティングで、JH8HLU正村琢磨北海道ハムフェア実行委員長(JARL北海道地方本部長)から発表された、北海道ハムフェア初日の来場者数は約810名とのことで、この数字が多いのか少ないのかは分かりませんが、初日の来場者の2割近くの方々が、アイボールミーティングも同時に楽しんでいらっしゃったことになります。
冒頭の祝辞でJG1KTC尾義則会長は、「実行委員会の皆様の万全な準備の元で、2年ぶりの北海道ハムフェアが盛大に開催されましたことを大変嬉しく思います。今後も2年に1回と言わず、毎年開催を目指して欲しい」と語りましたが、正村実行委員長はこの祝辞を受けるように「半端なく広い北海道地方ですので、準備の関係をはじめ、毎年の開催はたいへん難しいテーマなのかもしれません。しかし、その実現に向けての可能性は追求していきたいと考えています」と語りました。
そしてアイボールミーティングには、東北地方本部が来年2018年3月11日に初開催を予定している「東北復興アマチュア無線フェスティバル」実行委員会から、JA7AIW山之内俊彦実行委員長(JARL前会長)も出席しました。
山之内実行委員長は、「来年3月11日には、東北地方に未曾有の大災害をもたらした東日本大震災からちょうど7年目を迎えます。東北地方本部では7年目のこの日に、初めての「東北復興アマチュア無線フェスティバル」を、宮城県仙台市の仙台国際センターで開催します。地方本部が開催するアマチュア無線の大型イベントとしては先輩の「北海道ハムフェア」の、真似のイベントになってしまうかもしれませんが、北海道地方の皆様方にも、ぜひ仙台で開催予定の「東北復興アマチュア無線フェスティバル」に足をお運びいただければと思います」と語っています。
その後、パーティの会場では、アマチュア無線家の女性シンガーソングライター、JJ0SDQ渡部まいこさんのミニコンサートがおこなわれ場内は大いに盛り上がり、JA8ATG原 恒夫JARL副会長の締めで終了しました。
余談ですがアイボールミーティングが終了した20:00ごろ、札幌市内会場付近は大雨!時に雷鳴も聞こえてくるほどの荒天候でした。すさまじい大雨がお昼になかったことが、何より喜ばしいことだったのかもしれません。
●9月24日(2日目)
2日目の9月24日は09:00に開場。前夜の大雨がまるでウソのような、秋の好天の日となりました。
しかし開場時間の09:00が早すぎたのでしょうか?実行委員会のスタッフや出展者の方々は早々に会場の持ち場や、ブース等に待機しているのですが、一般の来場者の方々がなかなか集まってこないのです。10:00ごろまで続いたほぼ無風時間帯。正村実行委員長をはじめ、実行委員会メンバーも「気が気じゃなかった」そうです。
09:30 から2日目の初回の講演があるJG1KTC 尾会長も「昨日の講演は満席で多くの立ち見の方もあり大盛況でしたが、開場時間が来場者の足並みより早いのかも。講演を始めて大声で話していれば、来場者が集まってくるでしょ」と、着席者がまばらなイベントコーナーで講演を開始しましたが、「開場時間が来場者の足並みより約1時間早かった」という予感は、どうやら間違いなかったようで、お昼が近づくころには初日とほぼ同様のペースで一般来場者が会場に訪れ、さまざまな展示や催事を楽しんでいました。
2日目の北海道ハムフェア会場3階大会議室では、JG1KTC尾義則会長、JG2GFX種村一郎・JA8ATG原 恒夫副会長、JH8HLU正村琢磨北海道地方本部長、JH3GXF安孫子 達理事ほかの来賓を迎えて、会場地元の石狩後志支部の支部大会も開催され、JARLの取り組みや支部の事業等について熱心な議論が交わされました。
2日目におこなわれた講演会などは次のとおりです。
- JARLの現状と最近の取り組みについて(JG1KTC尾義則JARL会長)
- 「新スプリアスについて」(一般財団法人日本アマチュア無線振興協会JARD)
- DXに魅せられて56年(JA1HGY間下尚彦氏(JARL社員))
- D-STARの概要と活用方法(アイコム(株)高岡奈瑞氏)
- 新製品の技術と魅力(八重洲無線(株)黒田裕司氏)
- アパマンハムのアンテナ設置とMLAの魅力(MLA48プロジェクトJG1UNE小暮裕明氏、JE1WTR小暮芳江氏)
このほか北海道ハムフェアでは、アマチュア無線家の間で長野県のQSLカードの印刷会社の1社として知られているオノウエ印刷(JA0JWF尾上 武社長)の提供で、新製品ハンディ機が当たるじゃんけん大会や、オークションなども開催され大いに盛り上がる中、無事、2日間の全日程を終了しました。
第5回北海道ハムフェアが盛会のうち終了した現時点では、次回の第6回北海道ハムフェアが「いつ、どこの会場で」開催の運びとなるのかは定かではありません。
しかし2年前の第4回、今回の第5回と、確実に来場者数を伸ばしていることはまぎれもない事実です。
来るべき次回、第6回北海道ハムフェアの大盛況も大いに期待したいですね。
(9月27日)
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