デジタル化技術に対応した

周波数の使用区分についてご意見をお寄せください


JARL 周波数委員会



 JARL周波数委員会では,理事会から「アマチュア無線のデジタル化に対応した周波数使用区分の改正案の検討について」の諮問を受け検討しているところです。

 JARLでは,現在,次世代通信委員会でアマチュア無線のデジタル技術について「D-STARプロジェクト」を発足し実用化に向けて実験に取り組んでいます。
 また,先進的なアマチュア局の方からは2.4GHz帯で広帯域(占有周波数帯幅,20MHz)のデジタル通信が出来るようにとの要望もあります。

 このような中で,特に1.2GHz帯以上の周波数帯において,今後のアマチュア無線におけるデジタル技術の導入とアマチュアバンドの活性化に向けて無線局運用規則第258条の2に基づく告示「アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別」について検討をおこない,総務省に具体的な告示改正の要望をおこなっていく予定です。

 D-STARのデジタル技術を例に取れば,伝送速度等の諸元は次のとおりとなっています。
(通信系) (伝送速度) (占有周波数帯幅)
音声系 8kbps以下 9kHz以下
データ系 128kbps以下 130kHz以下
中継系 10Mbps以下 10.5MHz以下


 このような諸元をもとに検討を要する具体的な見直し事項は,次のとおりです。

1.F3とデジタル音声通信のような20kHz以下の占有周波数帯幅で,かつ,利用形態が類似すると考えられるモードの棲み分けの必要性。

2.64kbpsや128kbpsの伝送速度のデータ通信のように,数10kHzから百数10kHz程度の占有周波数帯幅を有するモードの使用区分上の取り扱い。

3.ATVや伝送速度10数Mbpsの広帯域データ通信など広い占有周波数帯幅を有するものの使用区分の取り扱い。

4.2.4GHz帯以上での使用区分のあり方。通信手段としての利便性の確保のためのレピータ,国際的に整合を必要とする衛星通信の使用明記と,新しい試み,実験に対して障害とならないような使用区分の取り扱い(たとえばレピータ,衛星区分を除いては,全て,全電波型式の区分とするなど)

5.その他

 このような事項について,ご意見のある方は,JARL技術課気付 周波数委員会 あてに4月10日(必着)までに書面またはE-mail(lab@jarl.or.jp)にてお寄せください。
 委員会では,皆様からいただいた意見を参考にして早急に検討を進めていく予定です。