令和5年度の収支に関する前会長・髙尾義則氏のコメントの誤りについて
当連盟の会員・JG1KTC髙尾義則氏(前会長)が、自身のブログにて当連盟の令和5年度の収支について批判を繰り返しておりますが、誤った認識に基づくものであり、正しくは以下のとおりです。会員各位におかれましては、正しい事実をご認識頂き、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
第71回理事会において令和5年度補正予算が承認されたことに関連して、髙尾氏は、「財政悪化!積立資産取崩3,000万円!」と題する2024年3月21日付けのブログ記事を公表し、それ以降も連日、「私JG1KTCが退任後、2023年度は大赤字に転落」「財政逼迫3,000万円の取崩しを理事会で決議」「その金額を公表せず会員皆様に隠蔽?」等々と主張しています。しかし、正しくは以下のとおりです。
1.髙尾氏が前会長として作成した令和5年度当初予算においては、当期経常増減額(当連盟全体における収入と支出の差額)のマイナスを見かけ上約900万円にまで圧縮するために、会費収入と刊行物収益(局名録売上)が過剰に見積もられていました。第71回理事会において承認された令和5年度補正予算は、現実に合わせる形で、会費収入と刊行物収益をそれぞれ減額したものです(第71回理事会報告別紙2)。
2.令和5年度補正予算において、当期経常増減額はマイナス約3,069万円と見積もられていますが、当然のことながら令和5年度はまだ終わっておらず、上記の数字もあくまで予算であり実績ではありません。実績の数字は、3月31日の期末を経て、5月の理事会と6月の社員総会で確定します。「3,000万円の取崩しを理事会で決議」した事実はありません。後程ご説明しますが、高尾氏は当期経常増減額のマイナスと特定資産の取崩額を同一のものと考えていること自体が理解不足といえます。
3.令和5年度の当期経常増減額はまだ確定しておりませんが、仮に予算どおりマイナス約3,069万円になったとしても、髙尾氏が会長在任中の令和4年度の当期経常増減額約マイナス2,958万2,668円(令和4年度正味財産増減計算書)とさほど変わりません。髙尾氏の会長在任中に「収支均衡」が実現したことはなく、「私JG1KTCが退任後、2023年度は大赤字に転落」との指摘も誤りです。
4.令和5年5月8日に新型コロナが5類に移行し、各地でのイベント等も行われるようになった中で、令和5年度においても、当期経常増減額のマイナスの大幅な増加を防ぐことができる見込みであり、「財政悪化」との評価も誤りです。仮に、髙尾氏が昨年6月以降も会長として続投し、QSLビューローの増強策が実行されていれば、当期経常増減額のマイナスは大幅に増加していたものと思われます。
5.なお、当期経常増減額のマイナスが続いていることは決して容認できるものではなく、本年6月以降の理事会・執行部の刷新以降、財政改善のための抜本的な施策を行っていく所存です。
6.髙尾氏は、令和4年度の「取崩額」が0円であったことを強調していますが、「取崩額」と「当期経常増減額」を混同しています。ここでいう「取崩額」とは、特定資産(「会館建設積立資産」「衛星積立資産」等)として別建ての銀行預金口座等に保管されている資金を、当連盟の手持ち資金の流動性(キャッシュフロー)を確保するために通常の預金口座に移した金額のことを指しています。「取崩額」は勘定科目間の移動ですので、連盟全体の収支とは関係なく、連盟全体における収入と支出の差額である「当期経常増減額」とは全く異なるものです。
この意味での「取崩額」は、令和4年度は確かに0円でしたが、令和3年度は約900万円、令和2年度は1,900万円、令和元年度は約2,500万円であり、髙尾氏が会長在任中も0円であり続けたわけではありません。なお、令和5年度の「取崩額」は確定しておりませんが、令和3年度と同程度の約900万円を見込んでいます。令和4年度は過去から積み上がった余剰キャッシュフローを払い出すことにより、当期経常増減額がマイナス2,958万2,668円にもかかわらず特定資産取崩額がゼロになったもので、令和5年度はその余剰キャッシュフローが無くなったことにより特定資産を900万円取り崩せざるを得なくなりました。この意味でも、「財政悪化」との評価は誤りです。
前会長が、このような無理解に基づく誤った情報を繰り返し述べていることは大変遺憾であり、髙尾氏に対しては、該当部分を削除し、訂正記事を掲載するよう要求しました。