明治44年10月、徳川大尉の操縦で国産初の軍用機「会式一号機」が所沢飛行場で初飛行に成功しました。それ以来、所沢は航空発祥の地と呼ばれてきました。所沢には国土交通省東京航空交通管制部(東京コントロール)も設けられ、日本の航空運行・管制の重要な拠点の一つとなっています。
その埼玉県所沢市で、5月25日、JARLの第45回通常総会「彩の国総会」が開催されました。
総会会場となった、「所沢市民文化センター ミューズ」には全国から会員約1600名が出席して、上程された議案の審議がおこなわれ、全議案とも賛成多数で可決承認され、18:00には全日程を終了しました。
総会の運営は、地元埼玉県支部のメンバーが中心となって構成された、実行委員会によって円滑に進められました。
▲林義雄関東地方本部長 |
▲原 昌三会長 |
▲竹田義行関東総合通信局長
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坂田佳昌実行委員長(JA1TY)の開会宣言の後、来賓と役員の紹介がおこなわれ、林義雄関東地方本部長(JA1UT)から歓迎のあいさつがありました。原会長(JA1AN)からは、「関東地方本部内での総会の開催は、前回の山梨県甲府市で開催以来10年ぶりとなります。今年6月から7月にかけてジュネーブで、WRC-03が開催されますが、ここでは私たちアマチュア無線家の長年の念願でもあった、7MHz帯のバンド拡大の実現にむけてIARU加盟団体と綿密な連携を保ちながら最大限の努力してまいります。また今年はアマチュア無線のデジタル化プロジェクトとして、JARLがかねてから研究開発を進めてきたD-STARの実用化実験を開始します。最後に、本総会の開催にあたり長期にわたり準備にあたってこられた関係者のみなさんに深く感謝いたします」(要旨)と、開会のあいさつがありました。
続いて来賓祝辞があり、竹田義行関東総合通信局長、土屋義彦埼玉県知事代理 青木信之副知事、斎藤 博所沢市長、井上徳造日本アマチュア無線機器工業会会長から祝辞をいただきました。
来賓祝辞のあと、関谷勝嗣参議院議員(JA5FHB)、小野清子参議院議員(7M3URU)、有冨寛一郎総務省総合通信基盤局長、フレッドジョンソンIARU Region 3議長(ZL2AMJ)からの祝電が披露されました。
表彰式では、永年表彰(30年990名、40年111名、50年14名、役員として20年1名)、コンテストクラブ対抗年間総合順位第1位(東京大学アマチュア無線クラブ)の表彰がおこなわれました。
※受賞者のかたがたのご芳名はこちら
式典が終了して10分の休憩後、11:00から議事が開始されました。
議長団は左下の写真の3名。左から、根本紀正氏(JH1UBU、副議長)、本間祐弘氏(JA1DXU、議長)、小川正治氏(JA1CRX、副議長)です。
総会議事運営委員長には今井利幸氏(JE1TVA)、書記として大野吉紀氏(JK1LOB)、浅川貴史氏(7N4QAZ)が、議事録署名人として、高達作三郎氏(JE1FWM)、小林 勇氏(7L4JVO)、田中 透氏(JR3QHQ)が指名されました(写真右下)。
▲左から根本副議長、本間議長、小川副議長 |
▲議事運営委員長、書記、議事録署名人の方々 |
議長団から議事進行についての説明のあと議事に入り、海江田専務理事(JH1HNH)から第1号議案「平成14年度業務報告」、第2号議案「平成14年度収支決算」の説明があり、続いて後藤監事(JH3GAH)から監査報告がおこなわれたあと質疑応答がおこなわれ、両議案とも賛成多数で議案どおり可決承認されました。
第1・2号議案では電波法改正関係、マイクロ波帯バンド防衛、7MHz帯バンド拡大、D-STAR、包括免許関係、監査指導関係、青少年ハム育成関係、選挙制度関係、QSL転送サービス関係、インターネットサービス関係などについての質問や意見がありました。
続いて、第3号議案「平成15年度事業計画案」の説明が原会長から、第4号議案「平成15年度収支予算案」の説明が海江田専務理事からあり、会費前納会員制度関連、QSLカード転送について、青少年ハムやニューカマーの育成、インターネットサービス、情報開示、バンド防衛などについて質疑応答の結果、賛成多数で議案どおり可決承認され全議案の審議が終了しました。
なお、議案に関する質疑応答の概要については、JARL NEWS7月号(7月1日発行)で会員のみなさんにお知らせします。 |
▲第1・2号議案を説明する海江田専務理事 |
▲監査報告する後藤監事 |
▲D-STARを説明する森技術研究所長(後方) |
▲第3号議案を説明する原会長 |
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審議終了後、林関東地方本部長(JA1UT)写真右 から、次期総会開催地の長谷川関西地方本部長(JA3HXJ)写真左 に、総会シンボルの引き継ぎがおこなわれました。
長谷川関西地方本部長は、「来年の第46回通常総会は『おおさか総会』の愛称で、大阪府池田市での開催を予定しています。今回の会場のように大きく立派な会場ではありませんが、高い志、夢は大きな総会をめざして準備にあたってまいります。来年も5月23日「おおさか総会」でお目にかかりましょう」と語りました。 |
閉会にあたって、坂田佳昌「彩の国総会」実行委員長は、「みなさまのご協力により、ここに無事総会を終了できました。来年の「おおさか総会」でお会いできることを楽しみにしております」とあいさつしました。 |
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総会議事録を希望者に有料頒布
第45回通常総会議事録を希望する会員の方に次の要領で有料頒布します。
- 頒布価格 700円
- 申込期限 7月末日
- 申込方法 住所・氏名・コールサインを記入して「第45回通常総会議事録」と明記して、現金書留か郵便振替(東京00110-2-13956)でお申し込みください。
なお、JARLカードで支払いを希望される方は、住所・氏名・コールサインのほか、カード番号、カードの有効期限、電話番号を記入してお申し込みください。
- 申込先 〒170-8073 東京都豊島区巣鴨1-14-5
(社)日本アマチュア無線連盟庶務課
なお、議事録がまとまり次第予約部数を印刷しますが、お手元に届くのには多少時間がかかりますので、あらかじめご了承ください。
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【総会前夜祭】
前日の24日には、所沢市内の「晨麓苑」(しんろくえん)で前夜祭を開催。約210名の出席者が親睦を深めつつ歓談を楽しみました。楽しい景品の当たる抽選会もありました。 |
【各種展示・ジャンク市】
会場のアークホール内には、アマチュア無線機器メーカーをはじめとした展示ブースが設けられ、また展示室ではジャンク市も開催。開会前や休憩時間などを中心に人気を集めていました。 |
【特別記念局8N1SAI】
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第45回通常総会の特別記念局8N1SAIは、4月26日から総会開催日の5月25日まで、アクティブに運用されました。5月15日までに約4,000局とQSO。総会当日には会場のミューズの展示室から運用されました。
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