QSLカードの転送とその仕組み



 QSLカードは相手と交信したことをお互いに証明するために交換するアマチュア無線独特のカードで、交信証とも呼ばれます。
 このQSLカードの交換を自分でするには、交信相手の住所を調べたり、自分のカードを交信相手に送付するための切手代なども必要となり、枚数が増えるとなかなか大変です。
 JARL会員の大きな特典の一つとして、QSLカードの転送サービスがあります。あなたのQSLカードをまとめてJARLのQSLビューローへ送るだけで、国内はもちろん、海外の局へも、JARLからカードをお送りします。また、外国の局やJARL会員からQSLビューローに送られたあなた宛のQSLカードは 下の発送スケジュールに基づいて お届けします。
 JARLでは前記「交信証および受信証の転送取扱規程」に沿って、QSLカードの転送をおこなっています。QSLビューロー経由で国内外の局にあなたのQSLカードを送るときは、次の「QSLカード転送の注意事項」をよくお読みいただき、QSLビューローを正しくご利用ください。
 JARLのQSLビューローの住所(QSLカードの送付先)は次のとおりです。
〒699-0588 島根県出雲市斐川町神庭1324-3
  JARL QSLビューロー

※ 電話番号は、 (0853)72-9473 と記入してください。

※ 郵送の場合、専用の郵便番号 「699-0588」 が正しく記入されていれば、所番地を省略し、

〒699-0588  JARL QSLビューロー

で届きます。



転送できるQSLカード

  • 会員(賛助会員を除く、以下同じ)から会員にあてたもの
  • 会員から外国の局にあてたもの ※
  • 外国の局から会員にあてたもの
ただし、QSLビューローを閉鎖等している国や地域あてのものは、転送できませんのでご注意ください。(後記の関連案内をご参照ください)


QSLカードの規格などは次のとおりです。

  • 寸法および重量は、長辺14p以上15p以下、短辺9p以上10p以下、重量2g以上4g以内であり、折り返しのないもの。

     QSLカードの作成で特に気をつけていただきたいのは、コピー用紙のような薄い紙やカレンダーの裏などに印字された、重量的に規程に違反しているカードは、他の仕分けカードに混入したり、破損、紛失、飛散など、スムーズな転送作業の妨げとなっていますので、転送はできませんのでご注意ください。

  • 転送先のコールサインは、別図1、別図2もしくは別図3の要領にしたがって、読みやすい、大文字の、活字体で、QSLカード上部または転送先コールサイン記入枠内に記載してください。

■別図1 転送先コールサイン記入枠がないQSLカードの例

第1図

■別図2 転送先コールサイン記入枠 「6枠の例」 単位=ミリ

第2図

■別図3 新規に追加された「8枠の例」 呼出符号の記入は左詰で 単位=ミリ

第3図

 


QSLカードは、なるべく次のものとします。

  • 転送先コールサインの記入枠は、別図2に定める寸法です(新しい例の8枠の場合は別図3を参照ください)
  • 記入枠は赤色の実線とし、赤色以外の場合は破線とします。
  • 材質は、均質な1枚の紙で、転送先コールサインの記載面の色彩は、全面が白色または淡色です。

QSLカードの交信証明欄以外の記載内容は、次のものであってはなりません。

  • わが国の法律で禁止されているもの。
  • 連盟が公序良俗に反すると判断するもの。
  • 広告等を主体としたもの。
※なお、交信証明欄に交信データの記載されていないQSLカードは転送できませんのでご注意ください。

QSLカードにステッカーやシールを貼るには。。

  • 材質はQSLカードの規格と同じです。
  • 貼付箇所は、転送先コールサイン記入枠以外の場所であること。
  • 容易にはがれないように全面を密着させたものであること。
  • 記載内容はQSLカードの記載内容と同じです。


QSLカードをJARLのQSLビューローに送付する場合に守っていただきたいこと。これらをお願いできれば、ビューローでの作業効率のアップと仕分けミスの防止につながります。
 JARLのQSLビューローでは毎月100万枚程のQSLカードを相手局へ転送する業務を行っています。このような状況で大量のQSLカードを正確かつ迅速に送るためには会員の皆様のご協力が不可欠です。転送作業がより円滑に進むように次の項目について、ぜひご協力をお願いいたします。

  1. 転送先コールサインは、大文字(活字体)でわかりやすく書いてください。(実例はこちら)

  2. 白紙のカード、自局のコールサインが書かれていないカード、自局から自局へのカードなどは転送できません。また、まだ付与されていないプリフィックスのコールサインが書かれたカードも転送できません。(付与されている日本のプリフィックスはこちら)

  3. QSLカード以外のものは同封しないでください。サマリーシートや各種申請書類、写真などを同封される方がいらっしゃいますが、QSLビューローが受け取るのはQSLカードだけです。

  4. 外国の局と交信しQSLマネージャーを経由して送る場合は、QSLカードの6枠(8枠)の左または左上に「VIA」とわかりやすく大きく書き、枠内にはマネージャーのコールサインを書いてください。

  5. 国内局宛てはQSLカードの6枠(8枠)の面を上にして、上から順に、エリアごと、プリフィックスごとにまとめてください。SWLカードは記念局のQSLカードの後、外国局宛てはプリフィックスごとにアルファべット順にしてください。

    QSLカードのまとめ方解説


QSLカードの発送スケジュール

偶数月発送先

関東 ・ 関西 ・ 中国地方と7J

奇数月発送先

東海 ・ 四国 ・ 九州 ・ 沖縄 ・ 東北 ・ 北海道 ・ 北陸 ・ 信越地方 ・ SWL

 発送スケジュールは、偶数月・奇数月ともに、原則として発送月の20日ごろから月末にかけて発送作業をおこなっています。この発送作業は順次おこなっていますが、月末に発送される分は到着が翌月になりますので、あらかじめ会員の皆様のご了承のほどお願いいたします。
 なお、海外ビューローあての発送は、原則として毎月末となっております。こちらは該当する IARU加盟の団体またはJARLが認めた団体のQSLビューローあてに 発送しています。

 QSLカードの発送作業はすべて手作業で行っております。QSLカードの発行元やお届け先の会員チェックやカードの大きさや重さ、内容等のチェックを行うため、郵便物のようにQSLビューローに届きましたらすぐに交信相手局にお届けする流れにはなっておりません。QSLビューローに到着してから2ヶ月(繁忙期によっては3ヶ月)ほど作業にお時間をいただき、その後、発送スケジュールにより交信相手局のお手元にQSLカードをお届けしております。


QSLカード転送手数料制度の利用について

 QSLカード転送手数料制度とは、「引っ越しなどのためにコールサインが変わってしまったけれども、いままで使っていたコールサインでもQSLカードの転送を受けたい」という場合や、「准員から正員に移行したけれども、それ以降も准員ナンバーを使ってSWLカードの転送も受けたい」 という場合などのように、JARLに会員として登録しているコールサイン以外のコールサイン(またはSWLナンバー)でもQSL(SWL)カードの転送を受けることができる制度です。
 このサービスは「交信証および受信証の転送取扱規程」で定められた転送手数料を納入していただくことによって受けることができます。

 なお、JARL会員が外国のコールサイン(:注、以下同)で海外運用して、その外国のコールサインのQSLカードをJARLのQSLビューロー経由で転送したい場合は、次のような取り扱いになります。

  • JARL会員が外国のコールサインで海外運用して、その外国のコールサインのQSLカードをJARLのQSLビューロー経由で国内のJARL会員のみに送る場合(外国の局あてのQSLカードが1枚もない場合)は、転送手数料の申し込みの必要はありません。

  • JARL会員が外国のコールサインで海外運用した場合の交信相手からのQSLカードの受け取りについては、転送枠の欄に「VIA」および「会員登録されている日本のコールサイン」が記載され、カードのTo Radio 欄に「外国コールサイン」が記載されていれば、日本国内で受け取ることができます。

    ※ライフメンバーの方は転送手数料をお支払いいただいていることがご利用の条件となります。

  • JARL会員が外国人アマチュア局から預かって国内に持ち帰ったQSLカードの転送については、「海外預かり分」と封筒に明記し、預かってきた会員の(差し出し人の)コールサインを封筒に朱書きして、JARLのQSLビューローにお送りください。この場合は会員に転送いたします。

  • JARL会員が外国のコールサインで海外運用して、その外国のコールサインのQSLカードをJARLのQSLビューロー経由で外国の局に送る場合は、転送手数料のお申し込みが必要です。

  • JARL会員が外国局のQSLマネジャーとなって特定の外国局からの依頼で外国のコールサインのQSLカードをJARLのQSLビューロー経由で外国局に宛てて送る場合は、転送手数料のお申し込みが必要です。
(注)=外国のコールサインには、「外国のプリフィックス/JARL会員登録のコールサイン」等も含みます。例えばサイパンで運用した場合などは「KH0/JA1○○○」となります。

※転送手数料のお申し込みは次からできます。

「JARL 入会案内」 をご利用ください。


外国あてQSLカードを送る場合

 国内局あてと同様に、宛先局名を書きます。 QSLマネジャーを経由して送る場合は、別図1の様式では「VIA ○○○○」とわかりやすく大きく書き、別図2 または別図3の様式では枠の左 または左上に「VIA」と書いて、枠内にはマネジャーのコールサインを記入してください。
 宛先局のコールサインは、はっきりと分かりやすく書いてください。特にDとO、VとU、TとJ、Tと1、JとT、LとC、AとHなどは区別をはっきりとしてください。
 誤って届いたQSLカードは、その旨を鉛筆で書いてJARLへ返送してください。
 またQSLカードをJARLへ送る封筒には必ず「QSLカード在中」と赤字で書き、料金不足のないようにしてください。 QSLカードをJARLへ送るときは、現金や通信文は絶対に同封しないでください。
 QSLビューローのないエンティティー(カントリー)へはQSLカードの転送をしておりませんので、これらの局へはダイレクトで送る、またはマネジャーを調べるなどしてください。
 現在、JARLのQSLビューローは原則としてIARU(国際アマチュア無線連合)に加盟している連盟のQSLビューローにQSLカードを転送しています。


JARL経由でQSLカードが送れないエンティティー
 送付先の国または地域のビューローが閉鎖されている場合があります。
このようなビューローにはJARLのQSLビューローからカードを送付することはできません。
 IARU作成の国や地域のQSLビューローリスト(最新版はこちら)の最後の部分にChanges recently made to the following listingsというリストが掲載されています。この表は各ビューローの変更事項をまとめたもので、Closedとなっているビューローは閉鎖されており、再開するまでQSLカードは送付できません。   


ARISSスクールコンタクトで開設された、アマチュア無線局のQSLカードの転送について → (こちらをご覧ください)


 ■ 交信証および受信証の転送取扱規程の見直しについて ■

 平成22年9月25日開催の、第520回理事会で「交信証および受信証の転送取扱規程」の一部が改正されましたので、ご案内いたします。改正規程はこちら(pdf)
■薄い紙で作成された規格外QSLカードの取り扱いについて
 コピー用紙のような薄い紙やカレンダーの裏などに印字された規格外のQSLカードが最近増えています。これら規程に違反したカードはスムーズな転送作業の妨げとなっているので、今後も「QSLカードの規格」の周知を図りますが、規格外の重さや大きさのQSLカード等の取り扱いは一切おこなわないことを、平成19年6月23・24日開催の第495回理事会で再確認しました。
 QSLカード等の規格は、「サイズが長辺14〜15cm、短辺9〜10cm、重さは2g以上4g以内」と定められています。特に薄い紙で作られたカードは他の仕分けカードに混入したり、破損、紛失、飛散など、転送作業の妨げになりますので、転送はできませんのでご注意ください。


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