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nternational *** JAPAN *** Last revised: 2018-10-01 |
1. ARISSとは ARISSは、Amateur Radio on the ISS(International Space Station)の略称で、国際宇宙ステーション上のアマチュア無線という意味です。
国際宇宙ステーション(ISS)は、高度約400kmで地球を周回する108m×88mの大型宇宙施設で、1998年から米国、ロシア、日本、欧州、カナダが共同で建設中です。ここにはすでに3名の宇宙飛行士が3〜4カ月交替で滞在しており、この中には、アマチュア無線の免許を持っている人もたくさんいます。アマチュア無線は、これら宇宙飛行士の心理的安定を保つための要素のひとつとして、NASA(米国航空宇宙局)始め各国宇宙機関で活動が認められています。
ARISSは、ISS上のアマチュア無線局の設備を開発・運用するためのプログラムで、ISSの共同開発国である米国、ロシア、日本、欧州、カナダ他のアマチュア無線家によって進められています。第一期のアマチュア局は、既にISS上で運用されており、宇宙飛行士は余暇時間を使って交信することが出来ます。
これまで日本国内で成功したスクールコンタクト
(2023年8月25日現在)
2. ARISSの組織 ARISSの組織は、次のようになっています。 理事会(Board): 5つの地域(アメリカ、ロシア、欧州、カナダ、日本)のIARU加盟団体とAMSAT地域団体の代表で構成。日本からは、JARLとJAMSATから代表を出しています。
他にベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、ポルトガルがオブザーバとして参加しています。委員会(Committee): 以下の委員会に分かれ、各地域から1名が参加しています。 管理委員会(Administrative Committee)
技術評価・支援委員会(Technical Evaluation and Support Committee)
持続可能性・資金調達委員会(Sustainability and Funding Committee)
運用委員会(Operations Committee)
教育/学校選択委員会(Educational Outreach/School Selection Committee)
広報委員会(Public Relations Committee)ARISSの詳細、理事会、委員会のメンバーリスト等は、 ARISSのホームページに掲載されています。
3. ARISSの交信とコールサイン 国際宇宙ステーションとの交信は、テレビでもおなじみのことでしょう。しかしこれは、宇宙飛行士が任務の一つとしておこなっているもので、勤務時間中に実施されています。 一方、ARISSの交信は、次の3種類に分けられています。
(1) 日時を決めておこなう学校交信:スクールコンタクト(Scheduled School Contact)
(2) 宇宙飛行士の希望する相手との交信(Crew QSO)
(3) 一般交信(General QSO)
これらは、アマチュア無線の免許を持った宇宙飛行士により、(1)と(2)は、勤務時間内に、(3)は余暇時間におこなわれます。
ISS上のアマチュア局のコールサインは、DP0ISS(ドイツ)、NA1SS(アメリカ)、OR4ISS(ベルギー)、RS0ISS(ロシア)が使われています。
3.1 スクールコンタクトは、少年少女に対して、アマチュア無線の楽しさだけでなく、宇宙開発、通信技術への興味をかきたてる貴重な経験をしてもらうために、特に力を入れているものです。宇宙飛行士との直接交信を目指して、全世界から、多数の希望が寄せられていますので、交信希望校からの申し込みをARISSの教育/学校選択委員会で受け付けて、設備、運用時間、参加者数などを審査し、さらにARISS運用委員会が、軌道条件、宇宙飛行士の勤務時間等を考慮して交信校、交信日時を決めています。 (申し込み方法は、4項参照) 3.2 宇宙飛行士の希望する相手との交信は、希望に沿うよう、ARISSの運用委員会で交信日時を決めています。 3.3 一般交信は、地上でおこなわれている交信と同じで、CQを出して、それに応答してきた局と交信するもので、ARISSの委員会が直接関与することはありません。また、DXペデションのように、交信日時を予告しておこなうこともあるでしょう。ARISSでは、一般交信の周波数を、当面、次のように決めてありますので、これを守って交信してください。
音声・SSTV
ダウンリンク145.80MHz(世界共通) 音声
アップリンク144.49MHz(第二地域、第三地域) 145.20MHz(第一地域) パケット(VHF) 145.825MHz(アップリンク・ダウンリンク共用) パケット(UHF) 437.550MHz(アップリンク・ダウンリンク共用) レピータ(VHF/UHF)
アップリンク145.99MHz(PL 67Hz) レピータ(VHF/UHF)
ダウンリンク437.80MHz
パケット及びレピータを除いて、地上側からISSを呼び出さないで、ISS側からのCQもしくは「QRZ?」に対して応答するだけにしてください。
4. スクールコンタクトの申込み方法 (1) 申請書(Application Form)は、英文で、また交信の準備、実施、報告等、他の全ての事項についての記入も英語でします。記入にあたっては 「申請書記入の手引き」(509 KB)を参考にしてください。
申請書 (Version 16) RTF形式、 HTML形式、 テキスト形式、どの形式を使っていただいても結構です。『臨時に開設するアマチュア局で交信をおこなう場合』(2) 日本(およびアジア地域)での提出先はJARLで、窓口の電子メール宛先は ariss @ jarl.org となっています。 (3) JARLに直接、申請の方法等の連絡があった場合は、原則として、申請書様式を電子メールで送付します。同時に、ARISS-Japanの運用委員に申請希望者についての連絡がおこなわれ、この委員が技術的な事項についての相談に応じます。メールアドレスは yasuda @ ier.hit-u.ac.jp です。 (4) 申請書が受理されると、ARISS-Japanの教育/学校選定委員が適性を審査し、約1カ月毎に、合格校についてアジア地域内の順位を付け、ARISS教育/学校選定委員会に送付します。委員のメールアドレスは iaru-r3 @ jarl.org です。 (5) ARISS教育/学校選定委員会は、約1カ月毎に電話会議を開き、全世界からの申請について、2〜6カ月先までの地域横断的な順序を決定し、ARISS運用委員会へリストを送付します。 (6) 運用委員会は、軌道条件、宇宙飛行士の勤務時間、希望校の地域配分等を考慮し、NASAのISS担当者と調整の上、交信日時の週を決定し、2カ月位の余裕をもって申込み校に通知します。しかし、場合によっては、1カ月〜2週間の余裕しかとれないこともあります。詳細な日時の決定は、交信予定の週の2週間前におこなわれます。なお、交信予定日は、予備日を含めて2日指定されます。 (7) 交信時間は、通常宇宙飛行士の勤務時間である平日(月曜日から金曜日)の0800UTCから1900UTCの間の交信時間が長く取れるパスが指定されます。一部、宇宙飛行士が起きていることになっている0700UTCから2100UTCの間で割り当てられる事もあります。 (8) 交信時間は、通常約10分です。この間に宇宙飛行士に質問をするのですが、過去の例では、少ない時で16問、多いときで26問の質問ができています。この質問の数を参考に、事前に少なくとも10名程度の交信参加予定者と質問を決めてください。この参加者と質問のリストは、交信予定日の2週間前までに運用委員会に提出してもらいます。この提出が無い場合は、交信予定がキャンセルされることもあります。 (9) スクールコンタクトで開設されたアマチュア無線局のQSLカードの転送について
スクール・コンタクトに関する
お問い合わせは ariss @ jarl.org まで
L I N K S ARISS公式ページ http://www.ariss.org/ アメリカ http://www.arrl.org/ARISS/ フランス語サイト http://www.amsat-france.org/ariss ヨーロッパ http://www.ariss-eu.org/