JARL CONTEST REVIEW
6m_and_down

電子ログデータに見るQSO分析

コンテスト委員会

電子ログでログ提出を頂いた668局,計117,237QSOを対象として集計を行い,エリ ア毎の特徴を抽出しました。
電子ログ提出局の337局(51%)が1エリア内の局で,続いて3エリア内が68局 (10%),2エリア内の局が63局(9%)となっています。
なお,コンテスト全参加局数は1,747局で,電子ログの提出率は38%でした。提 出率は1,5,9エリアが40%以上に対して,4,8エリアが25%以下と地域での差 が見られるようです。

エリア 参加局数 比率(%) 電子ログ 比率(%) 提出率(%)
関東 779 44.6 337 50.4 43.3
東海 175 10.0 63 9.4 36.0
近畿 182 10.4 68 10.2 37.4
中国 104 6.0 24 3.6 23.1
四国 60 3.4 26 3.9 43.3
九州 96 5.5 28 4.2 29.2
東北 137 7.8 49 7.3 35.8
北海道 74 4.2 17 2.5 23.0
北陸 50 2.9 21 3.1 42.0
信越 90 5.2 35 5.2 38.9
合計 1,747   668   38.2

分析結果

(1) 交信局数分析

1局あたりの交信を見ると,エリア別の第1位は1エリア内の局の219QSOでした。 第2位は2エリア,第3位は8エリアでした。
全交信局数の63%が1エリアからでした。

(2) バンド・モード別分析

全交信の50%以上が50MHzバンドでした。エリア毎の比率では,6および8エリアで50MHzバンドの交信が90%以上,4,5,0エリアでも70%前後という高い比率の集計結果となりました。
CWでの交信数比率は50MHzバンドでは41%,144MHzバンドでは33%,430MHzバン ドでは18%,1200MHzバンドでは7%でした。エリアによって比率に差が見られま す。北陸地方は電信マンが多いのでしょうか。8エリアの430MHzではCW QSOは0で した。1200MHzバンドの電信は,1エリア以外ではほとんど行われていないのが実 情のようです。

(3) 交信相手エリア

交信相手のエリアをバンド別に各エリアのログデータから集計しました。
[50MHzバンド]
 エリア相互のパスはすべてありましたが,中距離の
JA1 ⇔ JA5,JA2 ⇔ JA6,JA3 ⇔ JA7,JA7 ⇔ JA5・JA8
のパスは難しかったことが交信数の少なさからも見て取れます。 1エリアでは自エリア内のQSO比率が非常に高い一方,8エリアではEスポによる交 信で局数を伸ばしていることがわかり対照的です。

FROM/TO JA1 JA2 JA3 JA4 JA5 JA6 JA7 JA8 JA9 JA0
JA1 26,913 2,615 474 184 110 1,101 1,323 331 158 950
JA2 2,952 1,444 528 123 134 52 166 400 82 301
JA3 585 797 1,695 340 337 119 43 508 100 163
JA4 91 263 518 600 272 227 85 404 63 33
JA5 79 208 490 351 245 118 46 242 53 35
JA6 726 66 123 374 133 531 252 512 39 87
JA7 1,794 208 40 64 38 217 932 28 33 129
JA8 195 381 424 278 150 386 46 367 68 87
JA9 179 144 147 58 51 54 46 135 129 113
JA0 823 586 286 49 63 94 124 144 102 370
[144MHzバンド]
 自エリアおよび近接するエリアとのQSOがほとんどです。2,7エリアから1エリア,5エリアから3エリア,0エリアから2エリアへの交信比率が高いようです。
FROM/TO JA1 JA2 JA3 JA4 JA5 JA6 JA7 JA8 JA9 JA0
JA1 14,211 859 166 5 22 0 550 1 49 377
JA2 730 701 369 37 61 7 45 0 44 130
JA3 86 326 1,203 143 188 23 3 0 44 53
JA4 3 40 136 134 75 24 1 0 12 8
JA5 10 67 242 100 87 9 1 0 16 10
JA6 0 4 16 23 5 205 0 0 0 1
JA7 839 86 16 1 4 0 496 6 9 55
JA8 1 0 0 0 0 0 14 159 0 0
JA9 73 82 87 17 20 2 26 0 205 87
JA0 131 203 93 11 25 5 33 0 33 118

[430MHzバンド]
 さらに交信範囲が狭まっています。7エリアからのQSOの約80%が1エリアでした。 また,8エリアでは他エリアとのQSOはありませんでした。
FROM/TO JA1 JA2 JA3 JA4 JA5 JA6 JA7 JA8 JA9 JA0
JA1 17,444 689 12 1 0 0 373 0 8 301
JA2 1,370 622 250 24 37 1 32 0 14 47
JA3 106 168 723 72 82 2 0 0 4 16
JA4 4 15 150 138 84 15 0 0 3 2
JA5 0 13 111 53 52 3 0 0 0 2
JA6 0 0 0 6 0 37 0 0 0 0
JA7 859 35 0 0 0 0 175 0 0 14
JA8 0 0 0 0 0 0 0 44 0 0
JA9 5 13 9 1 0 0 0 0 95 20
JA0 165 88 27 5 6 0 10 0 6 30

(4) 時間帯毎の各マルチとの交信状況分析


各エリア内の局のログから受信ナンバーを抽出し,バンド別に時間帯毎の交信 数を集計してグラフに色により表しました。コンディションの移り変わりやバンドの活性状況がわかります。50MHzバンドでは21-22,08-09,12-13JST台に遠距離交信が集中して行われています。
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