JARL CONTEST REVIEW
6m_and_down

オープンは限定的,台風の影響が大きかった今年の6m AND Down

JARLコンテスト委員会
波長6m以下のバンド(周波数では50MHz以上)が対象のコンテストである 6m AND Downコンテストが,7/6〜7の日程で開催されました。V/U/SHFの伝搬 ・設備構築は技術的興味に非常に溢れたものです。一時に多くの局が集中して QRVするコンテストは,これらのバンドで普段では味わえないQSO数や伝搬ルート ,設備の性能を確認できる格好の機会であると考えます。一方,伝搬がクリチカル なものであるがために,1日に満たない時間の中では,その時の天候やコンディション の影響により,十分な成果を味わえないことも間々あるものです。しかしながら (そうだからこそ),スリリングな面白さがあり,突然コンディションが爆発した時の 喜びは,何物にも代え難いものになるのではないかと思う次第です。

さて,今年の6m AND Downは,天候に左右された局が多かったようです。 特に西日本を中心に台風の影響が多大で,QRVを断念された局や,移動して折角 上げたアンテナを倒してしまった局などが多かったようです。悪天を押してQRV にTRYされた各局は大変お疲れさまでした。また,人間は自然の前には無力 でもありますので,安全を考慮し,断念〜撤退をされた方も,正しい判断であった ものと思います。

今年は台風の影響もあり,特に九州〜西日本のQRVが少なかったのではないかと, 夜の50MHzの状況を見て感じました。コンディションにもよりますが,1エリアからは 西日本からのフワフワとした入感で50MHzは夜間に局数マルチが稼げるのですが, 今年は今ひとつ伸びなかったように感じました。50,144MHzのFAIもありましたが, 手ごたえは今一歩でした。50MHzでの大きなEスポは,8時台と12時過ぎから発生 したようです。144MHzの伸びも1エリアからは中四国がやっとでした。

430MHzはコンディションの影響が大きく,遠距離交信は難しかったようで,マルチ 数は伸び悩んだようです。SHFは雨や霧の影響を受け,また,受風面積の大きい パラボラは大変だったことと思います。

V/U/SHFは,グランドウェーブでのQSOが大半を占めることから,標高のある場所 への移動運用が一般的には有利になります。一方固定局では,日頃からの伝搬 ルートの把握やクリチカルな設備が使用できることから,特にマルチ面で有利になる ことがあります。それぞれに楽しみ方の広がりがありますので,是非みなさんにQSY upを呼びかけたいと思います。

また,V/UHFは比較的簡単な設備でも十分楽しめますので,コンテストの入門として も最適です。是非ローカルや知り合いに紹介し,引き込んで(?)いただけることを期待 します。

ドナー盾

今回のコンテストでは,下記方にドナー楯が贈られました(カッコ内ドナー)。
  • 電話部門シングルオペ・オールバンド4アマ埼玉県1位 JH1CRL (JO1GJB)
  • 電話部門シングルオペ・ニューカマー種目全国1位 7N4ONG (7N4JZK)
  • 電話部門シングルオペ・ニューカマー移動局全国1位 7N4LVW/1 (アウトドア・JG1KTC)
  • 電信部門シングルオペ・50MHzバンド種目全国1位 JK2EIJ/2 (JI1ACI)
  • 電信電話部門シングルオペ・50MHzバンド種目全国1位 JH7PKU/1 (Japan DX Association)
  • ※電信部門シングルオペ・オールバンド種目九州1位(150QSO以上) 該当局なしのため次年度へ繰り越し(JJ6TWQ)

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