アウトドアで楽しさ再発見!

8月21日・22日東京ビッグサイトで開催、2日間でのべ31,000名が来場!

8月21日(土)、22日(日)、東京都江東区有明の東京ビッグサイト西2ホールで、2010アマチュア無線フェスティバル(ハムフェア2010)が盛大に開催されました。
 今年のハムフェアには、178クラブ、ビジネスコーナー・JAIAコーナーに29団体が出展して開催されました。
 当日は猛暑にも関わらず熱心なアマチュア無線家と関係者などが両日で、のべ31,000名(初日20,000名、2日目11,000名)が来場し、来場者はさまざまな展示や催事を楽しみました(写真はテープカット 左から、KX9Xショーン・クスコARRLコンテスト・マネジャー、井上徳造JAIA会長、JA1AN原 昌三JARL会長、インドネシアの連盟(ORARI)のYB0AAマニラ副会長、そしてDARC国際チーム代表のDL1BDFランドルシ氏)。
 なお、恒例のアイボールQSOパーティーも会場前のニュートーキョーで開催され180名が出席して交歓を楽しみました。
 今年で第34回目を迎えたハムフェアは、毎年この時期に総務省ほかの後援により開催されていますが、今年は「アウトドアで楽しさ再発見!」をキャッチフレーズに、世界の連盟の方もゲストとして迎え、特にインドネシアからは多数のアマチュア無線家が来場して盛大に開催されました。
 毎年大盛況のアマチュア無線関連機器の機器展示、メーカーや販売店の即売、クラブコーナーの各種展示・発表・不要品販売、特別記念局8J1Aの運用のほか、イベントコーナーでの、大変興味深く役立つ楽しい講演、フォーラムなど多数も開催されました。

開催前のご案内はこちら


JARLコーナー


■アウトドア展示コーナー「キャンピング仕様の軽自動車に来場者の注目」

 今年のハムフェアのキャッチフレーズ「アウトドアで楽しさ再発見!」にちなんだ「アウトドア展示コーナー」では、アクティブな移動運用愛好者の間で、ちょっと(かなり!?)気になるユニークアイテムの展示がおこなわれました。

 定番のタイヤベース・伸縮マストはもちろん、海外のバッテリーメーカー(ACデルコ社)製のメンテナンスフリーの高出力・大容量バッテリー、本田技研工業の小型高性能インバーター発電機、そして三菱自動車工業のキャンピング仕様軽自動車「TOWN BOX CAMPER」が展示されました。

 特に「TOWN BOX CAMPER」は、今年8月5日に発売されたばかりの特別仕様車ということもあって、注目度が極めて高かったようです。

 また、コーナーにはハムフェア2010フォトコンテスト(アウトドアでの運用風景、アウトドア運用のノウハウなどが伝わる写真)の入賞作品が掲示され、来場者の方々は熱心に作品を見入っていたようです。

■大好評だったイベントコーナー

移動運用セミナー「移動運用で楽しみ方再発見!」
JG1KTC・尾義則氏
「電子申請のすすめ」
アマチュア局電子申請普及推進連絡会
「極限地域でのアマチュア無線の世界」
司 会:7M3TJZ安田 聖氏
ゲスト:JA9BOH前川公男氏
    JH7QLR若生公郎氏
    JE5XYT大谷祐介氏(電話による)
「エコロジーな自然エネルギーでアマチュア無線を楽しもう」JA3CKF岡田 弘氏
「アマチュア無線で切り拓く、新たな電波天文学への招待」
東京大学大学院理学系・理学技術部
JH7TYC吉田英人氏
「コンテストで広がる楽しいアマチュア無線の世界」
KX9Xショーン・クスコ氏
(通訳:JE2EHP堤 善昭氏)
JAIAタイム「アマチュア無線もデジタル時代」
JAIA普及推進委員会
JR1UTI藤田孝司氏(アイコム(株))
「ヨーロッパのアマチュア無線事情」
DL9MBイボ・リンダ氏
(通訳:JE2EHP堤 善昭氏)
表彰式
・ハムフェア2010自作品コンテスト
・ハムフェア2010絵画コンクール
・第50回ALL AISAN DXコンテスト
JARL、総務省
表彰式
・関東UHFコンテスト
 JARL関東地方本部

■【技研コーナー】アマチュア無線の設備でチャレンジ
 「魅惑の電波天文の世界へようこそ」

 JARL 技研コーナーの今年のテーマは「電波天文の世界」。例年のD-STAR関連の解説コーナーのほか、電波天文の基礎について紹介した、JARL NEWS2010 年春号の「アマチュア無線の技術を応用して宇宙の電波を受信する」、2010 年夏号の「アマチュア無線の設備を用いた流星電波観測」の特集記事をサポートする展示・解説をおこないました。

 ブースでは初心者でも比較的容易に観測できる太陽や木星、流星の電波観測の具体的な方法や機材を紹介、流星電波観測に関する識者の方々により、ブースを訪れていただいた方々に観測のアドバイスをいただき、来場者の大きな関心を集めていたようです。

 会場で配布した、電波天文のアドバイスのための小冊子「魅惑の電波天文の世界…宇宙の電波をキャッチしてみよう」(写真右)は、当初、350部用意してありましたが、「電波天文」に関心をお持ちの来場者の方は予想以上に多かったようで、なんと初日の午前中で品切れとなり、2日目の分を急遽増刷し2日間で700部を越える部数を配布いたしました。

 当日の品切れのため、会場で冊子をお渡しできなかった皆様、申し訳ありませんでした。
 なお、小冊子「魅惑の電波天文の世界…宇宙の電波をキャッチしてみよう」のPDF版(約2.3MB)は、右の表紙をクリックするとダウンロードできますので、当日会場でお渡しできなかった皆様や、都合でハムフェアにご来場できなかった皆様もぜひご利用ください。
 みなさんも、ぜひお持ちのアマチュア無線の設備で、宇宙から電波のキャッチに挑戦されてください。




入賞おめでとうございます! 自作品コンテスト絵画コンクール

■総務省電波利用電子申請ブース
イベントコーナーで「電子申請のすすめ」のトークショーを開催

 総務省は、ハムフェア2008、ハムフェア2009に続いて、今年も多くのアマチュア無線家の皆様方に、「電波利用電子申請システムLite」を活用し、アマチュア無線局免許(開局・変更)および再免許の電子申請に積極的に取り組んでいただくことを意図して「電波利用電子申請届出システムLite」のPRおよび解説のブースを出展しました。

 ハムフェア2010に来場された多くのアマチュア無線家の皆様方が、再免許電子申請模擬体験に挑戦されていたようで、電子申請に関するアドバイスを受けていました。

 また、8月22日(日)のイベントコーナーでは「総務省電波利用電子申請届出システムLite」の全体のわかりやすい解説をおこなうトークショーも開催され、多くの来場者が熱心に聞き入っていました。


■DXCCデスクはショーン・クスコ氏(KX9X)が申請受付を実施

 ハムフェア2010のDXCCアワード申請受付には、ARRLからコンテスト担当のショーン・クスコ(KX9X)氏が初来日し、DXCC申請の受付をおこないました。

 できるだけ多くの方々にこのチャンスを利用していただくため、クスコ氏の協力をいただき、ハムフェア前の8月19日・20日の両日にも、東京・巣鴨のJARL事務局会議室でDXCC申請受付をおこない、さらにご都合でハムフェアに来場できない方のために、郵送による受付も実施しました。

 JARLのフィールドチェッカーも補佐し、多くの来場者の方々の申請受付を受け付けることができました。

■特別記念局8J1Aをアクティブに運用!

 本年も、ハムフェア2010の特別記念局8J1Aを開設して、8月1日から会期前の運用を次のとおりおこないました。

 会期前運用は、東京・巣鴨のJARL事務局資料室での公開運用のほか、東京都支部による東京都支部による運用も実施しました。

 8月14・15日の公開運用では、南極昭和基地8J1RLの大谷隊員(第51次南極地域観測隊員、イベントコーナー「極限地域でのアマチュア無線の世界」に電話出演)との21MHz帯での交信にも成功しました。

 ハムフェア当日の会場内での運用は、HF帯〜1200MHz帯のさまざまなバンドで、多くの来場者の方々により常時アクティブに運用がおこなわれました。

 また特別記念局8J1Aのブースでは、昨年同様、富士山マイクロ波帯・ミリ波帯伝搬研究プロジェクト特別局8J1FUJの富士山測候所24GHz帯ビーコンの受信実験も実施されました。

■ハムフェア2010の子供たち向けイベント
 電気の散歩道、工作教室、スタンプラリー

 ハムフェアでは毎年、来場する子供たちに電気の不思議やおもしろさを体験していただくためのイベントとして、工作教室や電気の散歩道コーナーを設け、さらに小学生以下の子供たちを対象としたスタンプラリーを実施し、来場の子供たちの人気を集めました。

【電気の散歩道】
 身近な素材を使った実験機器で、電波や電気の不思議やおもしろさが体験できるこのブースには見学者が絶えることなく訪れていました。
 今年のこのコーナーでは、新しい実験機器も何種類か加わって子供たちはもちろんのこと、大人の方々も興味深く実験を楽しんでいる姿を見ることができました。

【工作教室】
 今年の工作教室は、ハムフェアにご来場のできるだけ多くの子供たちに工作を楽しんでいただくための「IC高感度ラジオ」と「ハムフェア2010限定モールスモモンガ」の2教材に加えて、新たに実用キットの「ワンチップマイコンモールス練習機」をご用意しました。
 初めて握るハンダごてに戸惑いながらも、工作教室のベテランスタッフのアドバイスを受けながら、熱心に工作に取り組む子供たちの姿を多数見ることができました。
 また、親子で交代しながらハンダごてを握って、製作に取り組んでいるケースも見られました。

【スタンプラリー】
 昨年同様、小学生以下を対象として、会場内ブースの見学を楽しみながらブース(無線関連機器メーカー、アマチュア無線関連団体等)に設置してあるスタンプを集めてもらうというごくごくオーソドックスなスタイルでの実施ですが、子供たちは保護者の方を引き連れて(!?)、さまざまなブースを歩き回っていたようで、開催両日ともに会場内のあちこちで、スタンプブックを持った子供たちを見かけることができました。

■ビジネス/JAIAコーナー・クラブコーナー

 数ある展示や催事の中でも、この各コーナーを抜きにしてハムフェアを語ることはできないでしょう。

 ビジネス/JAIAコーナーでは、無線関連機器メーカー各社自慢の製品の展示に注目が集まり、また販売店ブースは特価品を探す方々で絶えることのない人混みが長い間続きました。

 さて上の写真は、初日の13:30ごろのクラブコーナーのようすです。この時間帯にクラブコーナーを見学していた方は、もしかしたら写っているかもしれませんね。クラブコーナーでは久々のアイボールを楽しむ方々、掘り出し物を探す方々、各種展示を見学する方々であふれ、昨年と同様に特に初日の午前からお昼過ぎまでは、人混みでなかなか身動きが取れないような場所もあり、大変な熱気に包まれていました。

 なお、会場でおこなった出展クラブの人気投票の結果、第1位がJLRS1エリア、第2位がアウト・ドア、第3位がARDF日本となり、表彰状が贈られました。また、投票いただいた方から抽選で10名の方々に記念品をお贈りさせていただきました。

■非常通信フォーラム 〜 非常災害時のアマチュア無線 〜

 2日目の8月22日、JARL非常通信センター・技術研究所の主催により、非常通信フォーラムが開催されました。

 2010 年は1月の「ハイチ共和国大地震」に始まり、3月の「南米チリ共和国大地震」、4月の「中華人民共和国西部の青海省大地震」など、世界の各地で大規模な地震による災害を受けました。
 この三つの大地震の被災各国では、被災地の通信手段の確保や支援や災害復興に、アマチュア無線家のボランティアによる積極的な活動協力が見られたようです。

 「常に国土のどこかが揺れている」とも言われている「地震大国の日本」においても、このクラスの大地震発生の可能性が常に指摘されています。

 また、すでにさまざまなニュースでも報じられていますが、7月末の記録的な豪雨で、パキスタン国内で発生した大洪水の被害が現在も大きく広がっており、携帯電話や公衆通信回線の復旧にかなり時間を要することから、被災地では現地のアマチュア無線愛好家のグループがボランティアでV/UHF帯のアマチュア無線を使用した非常災害通信をおこなっている模様です。

 今年のアマチュア無線フォーラムは「非常災害時のアマチュア無線」をテーマとしました。大地震をはじめ、数々の大規模自然災害に備えた「アマチュア無線の分野での取り組み」、「災害発生時の活動協力」、「ボランティア協力」などの可能性や、それらの活動を通じた「アマチュア無線の社会貢献」等について、さまざまな取り組みを実践している皆様に語っていただきました。

 当日は、座席数定員の30名を大きく上回る、60名以上の出席があり、さまざま取り組みなどについて熱心に聞き入っていました。


JE3BRS泰中美彦氏

JM1MNW竹内俊晴氏

7L1FFN磯 直行氏

JA7NJN三浦 洋氏
(ニッポン放送)
■アイボールQSOパーティー

 8月21日(土)17:30から、東京ビッグサイト西2展示ホール正面のニュートーキョーで、約180名が出席しアイボールQSOパーティーが開催されました。

 パーティーは冒頭に原会長の開会の挨拶、続いて総務省総合通信基盤局の田原康生移動通信課長から祝辞がありました。

 田原移動通信課長は祝辞の中で「アマチュア無線の分野においては、昨年7MHz帯の拡大、135kHz帯の新規分配などを実現することができました。
 そして2012年に開催されるWRC-12では、アマチュア無線への500kHz帯の分配が重要な議題の一つとなっていることから、総務省としても国内のアマチュア無線家の皆様方への、500kHz帯の新規分配の可能性等について、日々調査検討を進めております。
 また総務省では、今年のハムフェアでもブースを出展しておりますが、現在アマチュア無線家の皆様への、無線局免許の電子申請システムの利用促進を強力に推進しております。より多くのアマチュア無線家の皆様に積極的にご活用いただきますようお願いいたします」(要旨)と語りました。

 その後、JAIA井上徳造会長の乾杯の音頭(写真右)でパーティーがスタートし、原口一博総務大臣、松野博一衆議院議員、逢沢一郎衆議院議員、小野清子元参議院議員からの祝電が披露され、海外からのお客様が紹介され、インドネシアの連盟(ORARI)のYB0AAマニラ 副会長の挨拶がおこなわれました。

 パーティーは出席者による、楽しいアマチュア無線談義が繰り広げられ盛会のうちに終了しました。


▲開会の挨拶をする
JA1AN原会長

▲祝辞を述べる田原康生
移動通信課長

▲海外からの来賓を
代表して挨拶をする
YB0AAマニラ副会長

▲中締めをする
JA1HQG有坂理事


ハムフェア2010開催要項

自作品コンテスト実施要項

絵画コンクール実施要項

フォトコンテスト実施要項


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