アマチュア無線による情報伝達訓練について ▲JI2ZWN東山本部局の情報伝達訓練のようす アマチュア無線の地震防災への貢献が取り上げられ、災害下におけるアマチュア無線の有効性が認識されてきております。今後もアマチュア無線界にとって、この地震防災への対応は、社会貢献の1つとして重要な要素の一つであると思われます。 国立大学法人名古屋大学では、毎年10月に防災訓練をおこなっており、2008年も10月9日(木)に大学内各部局においてさまざまな訓練がおこなわれました。 訓練の内容は大きく分けて2つです。1つは430MHz帯のFMを用いた、災害状況等の情報伝達訓練です。これは名古屋大学の各キャンパス、そして近隣のクラブ局から送られてくる情報を本部局に集めることを目的とし、非常時に円滑に情報交換ができるよう訓練をおこないました。 ▲D-STARデモンストレーションのようす。PC画 面右上が受信した動画、右下が移動局の位置。 もう1つは名古屋大学のD-STARレピータ(JP2YGI、名古屋市千種区)を用いた地震防災を目的としたD-STARデモンストレーションです。 D-STARを用いることで、非常時にも遠隔地とデータ通信をおこなうことができる可能性に着目し、DDモードを活用した移動局による学内のカメラ映像配信と、DVモードの低速データを用いた移動局の位置情報送信のデモンストレーションをおこないました。 ▲DDモードによる動画配信移動局のようす DDモードによる画像配信は、学内を移動する架設の移動局から、USBカメラで撮影した動画データをPCおよびD-STAR無線機(ID-1)を経由して名古屋大学レピータ向けに送信することによりおこないました。 また位置情報はGPSをD-STARハンディートランシーバー(ID-92)に接続し、DVモードでレピータに送信しました。これらの動画と位置情報は同じく名古屋大学レピータを受信する無線機により受信され、PCを介して名古屋大学災害対策本部内のスクリーンにそのようすが投影されました。 このように非常時に情報伝達をする手段として、FMによる情報伝達および、D-STARを用いたデータによる通信を通して「アマチュア無線による地震防災貢献の1つの可能性」を提案をさせていただくことができたのではないかと考えています。
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