August 2010 NEWS TOPICS INFORMATION


青少年のための科学の祭典全国大会に11年目の出展

 東京都支部の「青少年のための科学の祭典全国大会」出展は、2000年からスタートしています。都合によりやむなく出展を見送った年もありますが、足かけ11年の支部事業の一つです。
 今年も7月30日〜8月1日の3日間ブースを出展し『電波の性質を目で見よう』と題する実験実演をおこないました。

 島田守康東京都支部長(JH1LWP)によると『今年度は昨年の反省を基に、1月に協力メンバーに集まっていただき、「実験タイトル名」や「実験実演項目と内容」、そして「解説用語等」について検討をおこないました。その結果、「電波」という言葉一つ取っても、一般の人たちには取っつきにくく、加えて「偏波」等の専門用語は、ほとんどの人たちが理解に苦しむという結論のもと、集まっていただいた協力メンバーの知恵を絞って、実験解説書の再編集し制作しました』とのことです。

 また、この大会にはここ数年、日本国内だけでなく韓国や中国、台湾など、海外からの団体来場も多くなっていることから、東京都支部では今年初めて「韓国語」(翻訳JH1WOD)と「中国語」(翻訳JN1KEJ)の解説書も併せて用意しています。

 東京都支部のブースへの来場者は3日間で約640名(初日約100名、2日目約280名、3日目約260名)とのことで、前年の約520名を上回る子供たちが実験に興味を示していたようです。
 そして予想されていた海外からの団体等の見学も確実に多かったようです。

 『解説書の韓国語版は50部、中国語版は30部用意しましたが、2日目の午後には韓国語版がなくなってしまい急遽追加することとなりました。韓国からのお客様層は、ソウル特別市内からは小・中・高校生と教師、釜山広域市からは家族連れ等数組、また台湾等からも学生や教師が当ブースの実験実演の説明を熱心に聞いて研究していました』(島田支部長)

 ちなみに、実験解説書の配布実績については、日本語版約550部、韓国語版約85部、中国語版約25部だったそうです。

 ブースの評判は上々だったようで、島田支部長は『来年の7月、地上デジタル放送への完全移行ということで、来場者の電波に対しての関心も高く、デジタル放送に関しての質問も多くあり、スタッフ全員、子供たちの対応で休む時間もない状況で、声が嗄れてしまった人も出る忙しさでした』と語っています。

(8月18日)



パキスタン大洪水で非常災害通信

 すでにさまざまなニュースでも報じられていますが、7月末の記録的な豪雨でパキスタン国内で発生した大洪水の被害が現在も大きく広がっている模様です。

 被災地支援のために国連加盟大国を初め日本国政府も無償資金協力などをおこなっていますが、被災者は300万人以上、犠牲者は2,000人を越え、予断を許さない状況のようです。

 このほどパキスタンの連盟PARSから、IARU第3地域非常通信委員会のジム・リントン議長(VK3PC)に届いた報告によると、被災地では携帯電話や有線通信回線は寸断されており、その復旧にはかなりの時間を要する模様で、現地のアマチュア無線愛好家のグループが、担当地域別に2チームに分かれて通信支援や救援活動への協力を開始したとのことです。

 PARSの報告では、現地の非常災害通信はクロスバンドレピータを使用した、144/430MHz帯での通信を主体におこなわれている模様で、日本のアマチュア局が混信や妨害を与える心配はありませんが、現地のアマチュア無線家の救援協力活動やその効果について大いに注目したいところです。

(8月18日)


   
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