■第20回関西アマチュア無線フェスティバルKANHAM2015盛大に開催される(関西地方本部)
▲テープカットのひとこま |
▲テープカット直後の入場口のようす |
今年も関西アマチュア無線フェスティバルKANHAM2015が、7月18日(土)・19 日(日)の2日間、大阪府池田市の池田市民文化会館で開催されました。
関西アマチュア無線フェスティバルは、今回で記念すべき第20回目の開催となりました。
前日の7月17日には大型の台風11号が四国地方を縦断、続けて中国地方を縦断するという悪天候で、国内の各地域で降雨・暴風雨による被害をもたらしました。
台風11号の被害を受けた地域の皆様には心よりお見舞いを申し上げます。
さて台風11号が与えた影響は、KANHAM開催地の関西地方も例外ではなく、17日夕刻から夜半の台風縦断後も大雨に見舞われ、京阪神地域の多くの自治体から避難準備・避難勧告・避難指示や、土砂災害警戒情報等が発令され、また京阪神地域のJR在来線の各線で、運転見合わせや運休が相次ぎました。
そして前日まで開催の可否が危惧されたKANHAMですが、初日の18日午前中もJR在来線こそ軒並み運休となったものの、私鉄各線はほぼ平常運行で、時折雨交じりの曇天の中、無事開催の運びとなり、多くの来場者の方々が楽しい催事や掘り出し物散策を大いに楽しまれたようです。
しかし来場者数に関する台風の影響は、残念ですがさすがに回避できなかったようで、初日の来場者数はのべ4,500名、2日目がのべ3,500名、合計のべ8,000名(対前年1,000名減)というちょっと残念な結果となりましたが、実行委員会スタッフの多くの方が「特異な天候の影響の中でも例年どおり開催できて、多くの方々の来場をいただきました。非常にうれしいことです」と語っていました。
以下にKANHAM2015当日の、にぎやかな会場のようすを写真でご紹介します。
●メーカー、販売店、クラブブース
言わずもがな、フェスティバルの核になるメーカー、販売店、クラブブースですが、屋外(豊島野公園)のフリーマーケットは、前日の大雨によるぬかるみで、ちょっと寂しい結果になりましたが、総じて見れば今年も大いに賑わいを見せていました。
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▲さまざまな展示を見学、掘り出し物を散策、アイボール、楽しみ方は人それぞれ |
●こども向け科学啓発イベント
毎年、KANHAMの賑やかさの一つを象徴しているのが、「こども向け科学啓発イベント」です。今年も「こども科学スタンプラリー」のほか、昨年に続き宇宙をもっと身近に体験できる「JAXA×JARLコズミックカレッジ」(協力:JAXA)を開催し、こどもたちの大人気を集めていました。
そして松竹芸能の協力で新イベントとして、お笑いコンビ・ボルトボルズの「笑ってためになるサイエンスショー」を2日間開催しましたが、これがまさに大ヒット!連日開会前の小ホールには親子連れの大行列ができ、お笑いコンビ「ボルトボルズ」が演じる科学実験を見る、親子の大きな関心の声と大爆笑の渦が飛び交っていました。
★お笑いコンビ・ボルトボルズの「笑ってためになるサイエンスショー」ダイジェスト
●記念局運用、衛星通信実演(JAMSAT)、講座・申請受付・展示など
▲DXCC/IOTAフィールドチェック |
▲自作名人激集合 |
会場内でKANHAM記念局8J3AA(移動しない局)、8N3XX(移動する局)の運用がアクティブにおこなわれました。NPO法人日本アマチュア衛星通信協会によるアマチュア衛星通信の運用実演もおこなわれました。また、小ホール、会議室などでは役立つ各種の講座・講演、展示などがおこなわれ、ほかクラブによるミーティングなども開催されました。
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▲各種講演や講座も開催 |
●落語やミニライブなどのライブイベント
KANHAMの定番イベントの一つとなっているのが、笑福亭瓶太さん(JO3KHA)の落語です。アマチュア無線の世界を楽しく風刺する語り口は、アマチュア無線家の免許を持つ瓶太さんならではの語り口で、場内の大爆笑を集めていました。当日は瓶太さんのほか、2名の上方落語家(桂 治門さん、林家染吉さん)の落語も披露されました。
また、落語に先だっておこなわれた「Masacoと瓶太のおしゃべりコーナー」(右の写真)では、アマチュア無線家のシンガーソングライター「Masaco」さん(JH1CBX)と瓶太さんのトークショーや、Masacoさんの新曲披露もおこなわれました。
これは余談ですが、今年のKANHAMでMasacoさんは、初日の開会式やステージの司会、トークショー、ミニライブなど2日間にわたって大活躍でした。
ここで紹介したライブイベントのほかにも、今回出展していた水戸のコミュニティーFM放送局「FMぱるるん」(水戸、76.2MHz)が会場屋外(豊島野公園)で、青木小夜子さん(JJ3WWS)、水田かおりさん(JI1BTL)、渡部まいこさん(JJ0SDQ)、Masacoさん(JH1CBX)のミニライブを開催しています。
●関西アマチュア無線フェスティバルの軌跡
関西アマチュア無線フェスティバルは、阪神淡路大震災の翌年の平成8年7月21日に、大阪府大阪狭山市の大阪狭山市文化会館・SAYAKAホールで開催された「第1回関西ハムの祭典」がそのルーツです。当時のJARL関西地方本部長は、JA3AA島 伊三治さん(故人)でした。
その後、関西地方本部長はJA3HXJ長谷川良彦さん(故人)に変わり、第2回〜第6回の5年間は、兵庫県尼崎市の尼崎リサーチインキュベーションセンター(ARIC)に会場を移し開催、平成14年の第7回からは、大阪府池田市の池田市民文化会館に会場を移して第19回まで開催されましたが、平成26年12月の長谷川前関西地方本部長の急逝により、今年第20回はJA3DBD宮本荘一関西地方本部長の下で、池田市民文化会館での開催となりました。
なお、KANHAMが池田市民文化会館に移った後、尼崎市のARICは兵庫県支部・大阪府支部が毎年1月に合同で開催している、関西のアマチュア無線界の大型イベントの一つ「関西ハムシンポジウム」の会場となっています。
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(7月21日)
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