JARL NEWS 履歴
今月の
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■9-10月号の表紙■
8月21日(土)、22日(日)、東京都江東区有明の東京ビッグサイト西2ホールでハムフェア2004が開催されました。今月の表紙は、ハムフェア2004絵画コンクール/自作品コンテストで見事に最優秀賞に輝いた作品。見事、最優秀賞に輝いた3名の方々には、21日、ハムフェア2004会場内イベントホールでおこなわれた表彰式で、総務大臣表彰の賞状とトロフィーが授与されました。 |
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QTC
アマチュア無線を取り巻く周波数環境
我が国における電波の利用産業はますます拡大し、その経済規模は2013年には約92兆円市場へと成長が予測されています。これにともない、ますます周波数の有効利用が求められています。
総務省では昨年7月、情報通信審議会から「電波政策ビジョン」の答申を受けて、移動通信や無線LAN、情報家電などの新たな無線システムの需要に対して「周波数の再編方針」を作成し、周波数の再配分をすみやかに進める必要があるとしました。その中で、アマチュア無線にとって影響がある重要な問題として「アマチュア無線の周波数帯で新たな無線システムとの共同利用を可能とすること」という方針があります。電力線搬送通信(PLC)や電子タグ(RFID)、超広帯域通信方式(UWB)などは、まさにこの方針によるものです。
JARLでは、新たな無線システムとの共同利用については、アマチュア無線側に干渉がないことを最優先とし、さらに、共同利用の可能性については、実証実験をおこなって詳細を検討することを主張してきました。
下の記事でも紹介していますが、この9月からRFIDとアマチュア無線の周波数共用の可能性を検討する実証実験の実施が予定されています。
また、PLCについても「高速電力線通信推進協議会(PLC−J)」とも定期的な会合を持ち、RFID同様、9月頃より実証実験を始める方向で準備を進めています。
このように、アマチュアバンドを取り巻く環境は、日ごとに厳しい状況となっていますが、会員の方々にもご協力をいただいて実証実験に取り組むとともに、共同利用の可能性について慎重に検討し、アマチュア無線の運用に影響がある干渉問題が発生した場合には断固として反対します。
アマチュア無線と新たな無線システムがお互いに影響がないように十分に検討・実証していく方針でおりますので、皆様のご理解とご協力をお願い致します。
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TOPICS
■アマチュア局の保証料改定
保証によるアマチュア局の開局・変更申請の受付業務をおこなっている、TSS(株)保証事業部では、9月1日より、免許(開局)申請と変更申請の保証料を次のように改定します。
・開局 3,700円(旧3,000円)
・変更 2,000円(旧1,500円)
なお、今回の保証料改定にともない、保証出願の際に別途必要だった「保証完了通知」の郵送料金は不要となります。
アマチュア局の保証による開局・変更申請の詳細については、TSS(株)保証事業部(〒112-0011東京都文京区千石4-22-6、電話03-5976-6411)までおたずねください。
■福岡と大阪でARISSスクールコンタクト
7月13日、福岡県久留米市の福岡県立明善高等学校と、7月29日、大阪府羽曳野市の羽曳野市立羽曳が丘小学校が、それぞれ国際宇宙ステーションのアマチュア局NA1SSとの交信に成功。
今回の2件のスクールコンタクトは、オペレーターのマイク宇宙飛行士が日本語を話せるため、随所に日本語を交えた楽しい交信で、子どもたちは大喜びでした。
なお、この秋には、東京の青山学院初等部でもスクールコンタクトの実施が計画されています。
■第45回ALL ASIAN DXコンテスト電話部門を9月4日〜5日に開催
アジアのアマチュア局とアジア以外のアマチュア局の交信の活性化を目的として、JARLが開催(総務省後援)しているALL
ASIAN DXコンテストは、6月19日〜21日に電信部門が開催されましたが、9月4日(土)09:00〜6日(月)09:00には電話部門を開催します。海外交信が初めての方も、海外との1st
QSOの絶好のチャンスです!
世界のアマチュア局が、アジアの局を呼んでくるこのコンテストにせひ挑戦してみてください。
■アマチュア衛星AO-51の運用が、一般のアマチュア無線家にも解放に
NEWS FLASH(8月3日付け)の記事
■JARL事務局に中国からゲストが来訪
7月25日(日)、東海地方本部で開催された、日中友好ARDF東海大会2004に参加した中国選手訪日団が7月27日、東京・巣鴨のJARL事務局を来訪し、衛星管制室、資料室の見学をはじめ、日本のアマチュア無線制度に関するさまざまな説明を興味深く受けていました。
また、8月4日には東京の青山学院初等部との交換交流のある、中国天津の青少年、上海の青少年たちが、JARL事務局をおとずれ、資料室や衛星管制室を見学。日本のアマチュア無線に関する説明を受けました。
■「青少年のための科学の祭典」に今年も東京都支部が出展
JARLの各地の支部では、子どもたちの電気や電波への興味を引き出すために、各地の青少年会館などが開催するイベントなどに積極的に協力するケースが増えています。東京都支部では文部科学省、日本科学技術振興財団が毎年、東京都の科学技術館で開催している、青少年のための体験型科学教育のイベント「青少年のための科学の祭典」(前半7月29〜31日)に、今年もブースを出展し、LEDとコイルで作る「電波チェッカー」の製作体験をはじめとした、電波に関する楽しい実験を来場の子どもたちに実演しました。
■2004全日本ARDF競技大会開催案内
2004年10月23〜24日、岡山県・蒜山高原で2004全日本ARDF競技大会が開催されます。参加申し込み方法などは、7-8月号55ページをご参照ください。実行委員会ではバスでの送迎(有料)を岡山駅および岡山空港から準備しますが23日(土)の3.5MHz帯エキシビション競技に合わせて、送迎バスの午前便を追加しました。バス送迎希望の方は、参加申込書に送迎希望と乗車場所(駅・空港)をお書きください。見学者につきましても、お申し込みいただければ、参加選手と同じく送迎いたします。
10月23日(土)【午前便】岡山駅発08:45、岡山空港発09:30 蒜山高原スポーツ公園着11:30頃(乗車前に各自、弁当など準備してください)
10月23日(土)【午後便】岡山駅発14:30、岡山空港発15:00
※10月24日(日)の帰り便は、定刻(会場発15:30)の1便のみの運行になります。
■9月〜10月に運用予定の記念局など
コールサインは、予定のものもあります。
- 東京都府中市市制施行50周年記念(8J1FCH、10/01〜11/30)
- 柏市市制施行記念50周年記念(8J1KSW、10/01〜11/30)
- 真岡市市制施行50周年記念(8J1MOK、10/01〜11/10)
- 彩の国まごころ国体(8N1NSSAI、9/1〜10/31)
- しずおか国際園芸博覧会(8J2HHH、4/8〜10/11)
- 常滑市制50周年記念(8J2TOK、9/18〜10/10)
- 2004全日本ARDF競技大会(8J4ARDF、7/17〜10/24)
- えひめ街並博2004(8J5EMX、4/29〜10/31)
- 第19回国民文化祭ふくおか2004(8J6UME、10/23〜11/20)
- 世界ラリー選手権(WRC)第11戦(8J8WRC、8/27〜9/5)
- 黒部市市制施行50周年記念式(8J9AQA、10/23〜11/20)
- 糸魚川市市制50周年記念行事(8NWITO、9/17〜10/17)
■事務局休業のお知らせ
10月15日(金)は、事務局毎年恒例のレクリエーションのため事務局を休業いたしますので、あらかじめご了承願います。
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■第45回ALL ASIAN DXコンテスト電話部門開催 9月4日(土)09:00〜6日(月)09:00
■ インフォメーション
■第470回理事会開催
理事会報告(会員専用ページ)へ
■レピータ局の告知
(1)設置場所 (2)出力周波数 (3)運用時間 (4)代表者 (5)緊急連絡者
<変更>
- JR1VD (4)高橋勝久7M4QFV(04-2958-0127)
- JP1YIK (5)杉山 清JI1WLB(0280-98-1596)
- JP3YGU (1)大阪府吹田市上山手町10-9弘竹ホワイトハウス (5)戸田正邦JA3DIU(06-6328-8860)
- JP4YCK (4)福岡康男JA4XZR(086-424-9611) (5)(4)に同じ。
- JP4YDI (4)三好節亮(08388-8-0045) (5)(4)に同じ。
- JR8WR (1)北海道札幌市東区北21条東18丁目4-16 (4)原恒夫JA8ATG(011-784- 8649)(5)(4)に同じ。
- JR9VD (1)富山県富山市豊田町2-9-17 (2)439.74MHz(平成16年7月30日から運用) (4)南日俊文JA9DCA(076-442-2963)(JP9YDDと統合)
<運用再開>
- JP6YDV (2)439.10MHz(平成16年4月16日から運用)
<停波>
- 無線設備故障・メンテナンス等のため当分の間 JR1VP、JR8VS
- 周波数変更のため、平成16年9月30日(予定)まで。 JRWWA(439.90MHz)
<廃止>
- JP1YCI(平成16年8月9日付)
- JP1YCK(平成16年8月9日付)
- JP1YCM(平成16年8月9日付)
- JP4YDG(平成16年7月7日付)
- JR7VI(平成16年6月18日付)
- JP9YDD(平成16年6月16日付)
■委員会委員長の委嘱
第470回理事会、第3号議題において設置が承認された、各委員会の委員長の委嘱を、7月30日付けで完了しました。
■アマチュア無線フェスティバル実行委員会副委員長・委員の委嘱
副委員長 |
JA1AYO |
丹羽 一夫 |
副委員長 |
JA1UT |
林 義雄 |
委員 |
JA1DXU |
本間 祐弘 |
委員 |
JA1ATP |
上野 毅 |
委員 |
JA1FGU |
鈴木 光雄 |
委員 |
JA1TY |
坂田 佳昌 |
委員 |
JH1UBU |
根本 紀正 |
委員 |
JH1DJO |
大野 泰 |
委員 |
JI1KAV |
長江 和夫 |
委員 |
JI1BVT |
沼上 順治 |
(平成16年7月20日付け)
■コンテスト審査分科会開催
7月19日、コンテスト審査分科会(分科会長:JF1SQC)をJARL事務局会議室で開催し、第46回ALL JAコンテストの書類審査をおこないました。
■サイレントキー
次の会員の方がお亡くなりになりました。つつしんでご冥福をお祈りします(敬称略)。
JH1FPN |
野口悦男 |
7K4OGW |
若鳥道子 |
JP2BZW |
田村幹夫 |
JA3AUN |
高井 巌 |
JA3AZC |
植村照一 |
JA3JQW |
西尾冠範 |
JH3LTE |
平井 武 |
JA6CK |
平松 明 |
JE9NXF |
武内孝司 |
JR9EEN |
半沢幸三 |
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お知り合いの方で、逝去された方がおられましたら、ハガキなどの書面により、会員事業課までお知らせください。 |
RFID(電子タグ)とアマチュア無線について
JARL NEWS2003年7-8月号では、RFID(電子タグ)の概要や方式、そしてアマチュア無線の関わり、そして2003年6月19日までの動向などに関して紹介しました。
その後も「ユビキタスネットワーク時代における電子タグの高度利活用に関する調査研究会」の下に設置された「無線システムワーキンググループ」(以下、無線システムWG)の会合で、さまざまな審議などがおこなわれました。
ここではまず、2003年6月26日の第9回以降の開催状況と主な審議内容について紹介しましょう。
回数・日時 |
おもな内容 |
第9回 2003年6月26日
17:30〜18:15 |
(1)実証実験について
(2)無線システムWG中間報告について |
第10回 2003年7月9日
18:30〜19:30 |
無線システムWGの中間報告について |
第11回 2003年12月19日
14:00〜16:00 |
(1)ユビキタスネットワーキングフォーラムにおける検討状況について
(2)433MHzを使用するアクティブタグについて(プレゼンテーション)
- Savi Technology社
- 日本郵政公社、JARL
(3)最終報告に向けたスケジュールについて |
第12回 2004年2月4日
10:00〜 |
無線システムWG最終報告(案)について |
【無線システムWGでのJARLの対応】
海外ではすでに、433MHz帯のRFIDが使用されています。アメリカでは、2001年9月11日のニューヨークのテロ事件の後、海外からアメリカ国内に入る貨物の安全管理のため、RFIDの使用が義務づけられるようになりました。その結果、日本でも対米貿易を意識して、433MHz帯のRFIDの使用を求める声が出てきたのです。
しかし、欧米の430MHz帯のアマチュア無線の使用状況と、日本における使用状況には大きな違いがあります。
レピータの普及、モービル運用、データ通信、画像通信、EMEや衛星通信などさまざまな形態で運用されている430MHz帯は、数あるアマチュアバンドの中でも、国内で免許人口がもっとも多い周波数帯です。
433MHz帯を使用するRFIDシステムには次のようなものがあります。
(1)433.92MHz及び432〜436MHzを使用するシステム
- 送信電力:50mW(アクティブ方式)
- 空中線利得:12dBi ・変調方式:AFSK、FSK、QPSKなど
- 用途など:コンテナ管理、アミューズメント施設などの屋外の使用
(2)433.92MHzを使用するシステム
- 送信電力:EIRP1μW(アクティブ方式)
- 変調方式:FSK ・帯域幅::約50kHz
- 用途など:住宅から離れた屋内で使用
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JARLでは430MHz帯のアマチュアバンドの使用状況を基に、(1)のタイプの433MHz帯のRFIDに関しては、次のような理由から終始一貫して「周波数の共用は不可能」であることを、無線システムWGで強く主張してきました。
- 屋外での使用であること
- システムの送信電力と空中線利得が大きいこと
- 現在の日本の433MHz帯はアマチュア無線入門バンド的な性格をもった周波数であり、約60万局が免許を受けている周波数であること。
- このシステムが周波数共用を希望する周波数は、432〜436MHzであり、EMEや衛星通信、レピータ局の運用に致命的な妨害を与える場合がある。
- 諸外国とのバンド幅の大きな差異。たとえば、アメリカの433MHz帯アマチュアバンドは420〜450MHzまでの30MHzであり日本の3倍の広さであるため、RFIDとの共用周波数はバンド全体の13%にすぎない。日本ではバンド全体の40%にもおよび、運用人口に対しても大きな障害を来す点。
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(2)のタイプの具体的な433MHz帯RFIDシステムとして、日本郵政公社がアマチュア無線との周波数共用を求めてきた「国際郵便モニタリングシステム」については、使用する場所が「新東京国際空港」や「関西国際空港」内で、一般の住宅等から離れた屋内使用であることと、極めて電子タグの短時間の送信であることから、周波数共用の可能性について実証実験をおこない、共用の可能性を検討することになりました。
【日本郵政公社との周波数共用実証実験】
日本郵政公社が周波数共用を求めてきた「国際郵便モニタリングシステム」は、万国郵便連合(UPU)が先進国間で郵便物の送達日数を調査するために使用を決めたもので、日本でも新東京国際空港郵便局(新東京国際空港)と大阪国際郵便局(関西国際空港)の局舎内に、質問機やリーダ等の機器を導入が計画されています。
この国際郵便モニタリングシステムは、質問機からの125kHzの質問信号に対して、電子タグが433.92 MHz(占有周波数帯幅50kHz)の応答信号を送信するシステムです。
JARLでは日本郵政公社と合同で「国際郵便モニタリングシステムとアマチュア無線との周波数共用実証実験」を、2003年10月28日〜31日に、新東京国際空港郵便局及び空港周辺でおこない、周波数共用の可能性について検討し(下表)、2003年12月19日に開催された、無線システムWGで、JARLと日本郵政公社合同の実証実験結果を報告しました。
国際郵便モニタリングシステムとアマチュア無線の周波数実証実験の結果概要
(1)国際郵便モニタリングシステムによるアマチュア無線への与干渉
- 局舎内の電子タグの電界強度は80〜30dBμV/m
- 局舎周辺の電界強度は45dBμV/m以下
- 実際のアマチュア無線機を使用した実験においても、局舎から20〜30m離れるとアマチュア無線の通信に影響のないことを確認。
(2)アマチュア無線局の運用による国際郵便モニタリングシステムへの与干渉
- 局舎周辺で携帯型アマチュア無線機(送信電力2.5W)で運用すると、リーダ設置予定場所での電界強度は70〜81dBμV/mとなり、モニタリングシステムの運用に支障を来すおそれがあることを確認。
- 空港の展望デッキや空港周辺でのアマチュア局の運用では、被干渉の可能性は低いことを確認。
- 空港周辺に高出力のアマチュア局が開設された場合は、電子タグの運用に支障を与えることを確認。
(3)国際郵便モニタリングシステムとアマチュア無線との周波数共用の可能性
- 国際郵便モニタリングシステムに使用される電子タグの送信電力が1μW(EIRP)と低い電力である。
- 電子タグの使用場所が室内であり、建物の遮蔽効果による減衰がある。
- 運用場所が空港内であり、一般の住宅から離隔距離が確保できる。
- 国際郵便モニタリングシステムの電子タグの運用は、1日に数10個程度で、電子タグから電波が発射される時間の合計も、1日に数10秒〜1分程度。
以上の点から、国際郵便モニタリングシステムとアマチュア無線との周波数共用は可能であると判断しました。 |
【アメリカSAVI Technology社の動き】
SAVI Technology社は、アメリカのシリコンバレーに本社を置く、電子タグを使用した物流管理システムを開発している会社です。
無線システムWGの会合や非公式な会合でも、同社の名前がちらほらと見え隠れしていましたが、2003年11月20日、アメリカ大使館商務部の職員がJARL事務局に来局し、「433MHz帯の電子タグに関して、SAVI
Technology社がJARLとコンタクトを求めている。対応していただけないか」という申し入れがありました。
これを受けて2003年12月12日に、JARL技術研究所所長、国際課長、技術課長の3名でアメリカ大使館に行き、SAVI
Technology社の代表者と、ビデオコンファレンスをおこない、同社の電子タグシステムに関する概要の解説を受け、質疑をおこないました。
同社の電子タグシステムは、貨物列車の管理や世界各国に展開するアメリカ軍の資材管理などにすでに使用されていて、さらに海運のセキュリティーネットワークの準備を現在国際的な規模で進めていると言います。
翌週の2003年12月19日には、同社から2名の代表者がJARL事務局に来局しましたが、JARLではこのとき、日本の430MHz帯アマチュア無線の現状などから、日本国内での周波数共用は極めて困難であるという説明をおこないました。
また同日、午後からおこなわれた「無線システムWG」の会合では、先にJARL事務局に来局したSAVI Technology社の2名が、同社の無線タグシステムについてのプレゼンテーションをおこなっています。
以後、2回ほどSAVI Technology社のスタッフが、JARL事務局を訪れ、システムの説明等をおこなっていますが、同社の無線タグシステムの許容干渉レベルに関する、JARLからの質問に対する回答は、半年以上経過した2004年8月現在も得られていません。
今後の動向には注意が必要です。
【今後の433MHz帯電子タグ問題】
無線システムWGは、2004年2月4日に開催された第12回会合で「無線システムWG報告書」を作成して解散しました。
この報告書は、親委員会である「ユビキタスネットワーク時代における電子タグの高度利活用に関する調査研究会」に提出されました。
無線システムWGの報告書は、同研究会の最終報告書(案)に反映され、2月23日〜3月22日の間、意見募集(パブリックコメント)がおこなわれ、3月30日づけで意見募集の結果は、総務省の次のホームページに掲載になりました。
報告書の第6章「今後の推進方策」には、制度化に向けての実証実験の必要性が記載されています。
SAVI Technology社などの、433MHz帯電子タグシステムに関しても、アマチュア無線との周波数共用の実証実験をおこなう必要があり、JARLでは9月中の実施を目標としてその準備を進めています。
一方、「情報通信審議会情報通信技術分科会小電力無線システム委員会」の審議が7月20日に再開され、「小電力無線システムの高度化に必要な技術的条件」のうち「移動体識別システム(UHF帯電子タグシステム)の技術的条件」を審議することになりました(ここでいうUHF帯は、800MHz帯および900MHz帯と433MHz帯のことです)。
また、この委員会の下に「UHF帯電子タグシステム作業班」が設置され、8月5日に第1回目の会合が開催されました。この作業班にJARLも参画して、周波数共用の観点から、無線局相互に悪影響を与えないための、技術的基準策定に関する協力をおこなっていきます。
「JARL NEWS」今後の発行については、次のとおり予定されています。 |
11-12月号 |
・・・・・・ (11月1日発行予定) |
2005年1-2月号 |
・・・・・・ (2005年1月1日発行予定) |
Copyright © 2004 by
The Japan Amateur Radio League, Inc. |
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