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約2カ月間の長かった極夜期もついに7月17日、太陽が顔を出した。初日の出!


 8JIRLレポートも2回目となりました。前回の第一回レポートは3月および4月の状況でしたが、今回の第2回は、5月から7月半ばまでの状況についてレポートします。

 昭和基地では、5月末から極夜期(太陽が全く昇らない時期)に突入し、6月21日にはミッドウィンター(冬至)を過ごし、そして約2カ月間の長かった極夜期もついに7月17日、初日の出(写真)と同時に太陽が顔を出してくれました。現在では少しずつ明るい時間も長くなりつつある今日です。太陽が顔を見せても、これからの時期は気温がどんどん低下し、ブリザードの来襲も多いことから、本来業務においても苦労する時期となっています。
 このような状況の中、43次隊における8J1RLの交信局数は6月末現在において約700局となりました。前回のレポート同様に14MHz帯および21MHz帯のCWとSSBを中心として運用中です。 運用時間帯としては、運用する隊員の本来業務(観測や設営作業)時間が不規則であるために夕食後等として決めている訳ではなく、運用隊員の手すき時間を運用時間に充てるためにおおよそ昭和基地時間(JST−6時間)の13時頃から18時頃が中心となっています。ただし、最近では運用しようと思って無線機のスイッチを入れてもコンディションが悪く、運用できないことも多々ありますので、沢山の方へのサービスを心掛けるも苦労しているのが実状です。

 昭和基地には運用を希望する隊員も多くおりますが、不慣れであることからなかなか電波を出すまでに勇気がいるとのことで、6月当初には運用希望隊員に対して業務日誌およびQSLカードの記載方法と運用の講習会を開催しました。今後はQRVの機会も増えることでしょう。
 これからの時期は、内陸(南極大陸)への旅行、そして沿岸域の各種観測・調査などが本格化し、これまで以上にとはいきませんが、出来る限り多くの方にサービスできるよう頑張ります。
(右の写真は運用メンバー+観測隊員)

(第43次日本南極地域観測隊・氏家宏之)