June 2010 NEWS TOPICS INFORMATION


初めてのWAKUアワード発行(JA2BL長谷川尚司さん)

 JARLでは、平成22年4月1日から政令指定都市の全行政区との交受信で獲得するWAKUアワード(Worked All KU's award)の申請受付を開始しています。
 WAKUアワードでは、平成22年4月1日以降の交信のみが有効であることから、4月1日から全員がゼロからの同一のスタートとなり、6月24日時点ではまだ事務局に申請は届いていませんでしたが、6月25日、きれいに整理されたQSLカードとともに初のWAKUアワードの申請書が届きました。

 WAKUアワードは発行番号が付与されるアワードではありませんが、記念すべき初の発行ということもありますので皆様にもご紹介いたします。

 WAKUアワード初の申請をいただいたのは、愛知県名古屋市のJA2BL長谷川尚司さんです。長谷川さんには、6月25日付でWAKUアワードを発行いたしました。
 初めてのWAKUアワード獲得おめでとうございます。

●QSLカードリストを拝見させていただきました

 今回の長谷川さんのWAKU申請は、7MHz帯SSB/CWの運用によるものです。SSBによる交信が146局、CWによる交信が24局で、運用の主体はSSBです。

 交信のスタートは、WAKUアワードの交信が有効になった平成22年4月1日からで、4月末日現在の交信区数は67区、さらに5月末日時点では164区を数えています。

 そして最後の170区目の交信となったのは、「横浜市西区」となっていました。

 また、WAKUアワードに挑戦する方のための「区からの運用サービス」をされた局も多かったようで、長谷川さんのQSLカードリストによると、複数の区から長谷川さんと交信された局の内訳は次のとおりです。

【運用サービスがおこなわれた区数と局数】

3区 8局
4区 4局
6区 2局
7区 1局
9区 1局

 なんと、9区のサービスをおこなった局もいらっしゃったようです。

◆    ◆

 いかがでしたか?みなさんも、ぜひWAKUアワードの獲得に挑戦されてください。

(6月30日)

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創価大学のCubeSat「Negai☆″」が運用終了

 創価大学工学部黒木研究室の発表によると、平成22年5月21日06:58:22(JST)に、種子島宇宙センターから、H-IIAロケット17号機で打ち上げられ、運用を続けていた同大学のCubeSat「Negai☆″」の運用を6月24日付けで終了した模様です。

 創価大学の「Negai☆″」は、約300kmの低周回軌道に投入されたことから、 計画当初から20日間程度での大気圏再突入が予想されていましたが、打ち上げから約1カ月間運用を続けました。

 創価大学工学部黒木研究室は、Negai☆″の運用終了に当たって、次のように発表しています。
 「6月24日を持ちまして、石垣局・創価大局・八丈局におけるNegai☆″の運用を終了することとなりました。
Negai☆″がいつ流れ星になるかについて、6月24日12:00現在のSpace Trackの予測では 6月26日となっております。
 さて、Negai☆″の運用結果についてですが、CW・FM HKデータとQ4VGAサイズの画像の取得に成功しました。 画像は白と緑(パケットロス)のものではありましたが、Negai☆″が無事に動作し取得することができたかけがえのない1枚です。
 地球画像の取得には至りませんでしたが、この度の相乗りの機会のおかげで、とても貴重な経験をさせていただくことができました。
 そして、5月21日のH-UAロケット打ち上げから、6月24日まで運用を続けてこられたのは、皆様が温かく見守ってくださったおかげです。
 また、毎日数多くの受信報告をしてくださったアマチュア無線家の皆様、各地上局の地域の皆様、関係者の皆様には大変お世話になりました。
 この場をお借りして深く御礼申し上げます」

(6月28日)

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国立極地研究所が南極・北極科学館をオープン
 (施設一般公開を同時開催)

 大学共同利用機関法人「国立極地研究所」(東京都立川市緑町10-3)は、南極や北極の研究・観測の情報発信拠点として平成22年7月24日に、東京都立川市の同研究所内に「南極・北極科学館」をオープンすると発表しています。

 同館には、南極や北極に関する次のように興味深い常設展示がおこなわれる模様で、開館後は毎週火曜日〜土曜日10:00〜17:00(最終入館16:30)に公開され入場料は無料とのことです。

●展示の内容

  • 南極や北極のオーロラを全天ドームに映し出すオーロラシアター
  • 南極で採取した隕石(月の石や火星の石を含む)や岩石類及び生物標本剥製等
  • 南極観測隊が実際に使った雪上車、ドームふじ深層掘削用ドリル、観測用無人航空機などの観測機器等
  • 昭和基地の個室模型
  • 昭和基地リアルタイム映像
  • 触れる南極の氷 など

 なお、国立極地研究所は同館オープンの7月24日、“極地研探検2010”と題して、施設の一般公開(探検ツアーは事前申込制)をおこなう予定です。

 興味をお持ちの方は、ご家族やお知り合いなどお誘い合わせのうえ、見学にお出かけになってはいかがでしょうか。

【国立極地研究所の報道発表】

●南極・北極科学館をオープン
http://www.nipr.ac.jp/info/notice/201007242open.html
●“極地研探検2010” 国立極地研究所一般公開
http://www.nipr.ac.jp/tanken2010/index.html
●国立極地研究所のアクセスマップ
http://polaris.nipr.ac.jp/access.html

(6月24日)

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平成21年度第4四半期(平成22年3月末)の第一級〜第四級アマチュア無線技士資格者数

  総務省は統計データベース上で、平成21年度第4四半期(平成22年3月末)の 第一級〜第四級アマチュア無線技士資格者数を発表しています。
 各級アマチュア無線技士の資格者数の内訳は次のとおりです。

    第一級アマチュア無線技士26,683
    第二級アマチュア無線技士75,229
    第三級アマチュア無線技士195,122
    第四級アマチュア無線技士3,002,920
    小 計3,299,954

(6月16日)

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長野県小諸市立小諸東中学校の生徒が国際宇宙ステーションの野口聡一宇宙飛行士と交信に成功

 5月14日20:26、長野県小諸市立小諸東中学校の生徒が、ARISSスクールコンタクトで国際宇宙ステーションの野口聡一宇宙飛行士との交信に成功しました。国内45例目ですが、信越地方では2007年3月24日に長野県上伊那郡辰野町の「たつの宇宙少年団」以来の実施で2例目となります。

 同校のスクールコンタクトは、3月25日に実施の宮城県塩竃市立第二中学校(国内43例目)と同様、自校の先生(小柳昭喜先生JH0TIS)がキーマンとなって、 自校の生徒の交信成功を目標に準備を進め実施に至ったものです。

 野口聡一宇宙飛行士は6月2日にソユーズ宇宙船で無事帰還したことから、 野口聡一宇宙飛行士による最後のスクールコンタクトの交信となりました。

 小柳昭喜先生に、たいへん貴重なレポートをいただきましたのでご紹介いたします。

★     ★

 「14 May at 11:16 UTC - Komoro Higashi Junior High School, Komoro, Nagano, Japan.」

 これがARISSのサイトに最初に掲載された、8N0KH小諸東中学校の交信予定時刻でした。

 ところが、JAXAやJAMSATのサイトでISSの軌道情報を調べると、11:26 UTCになると思われました。10分の違いですが、ISSと交信ができるのは頭上を通過するたった9分49秒間しかありませんから大きな違いです。悩みましたが、「最新軌道情報の11:26 UTCが正しいだろう」という想定で、開会式や交信の日程表を作って、関係者に連絡を取り、ばたばたと慌ただしく準備を進めました。

 交信の前々日に、ローテータをコントロールするCalsat32(JR1HUO氏作)の衛星データをパソコン上から誤って消してしまうというトラブルがありましたが、再度データを入れて、ネット上のGoogleSat(ISSが現在位置から地球上を見た地図が表示されるサイト)を見て、Calsat32上のISSの位置が合っていることを確かめました。

●交信当日…さまざまな偶然が重なって

 交信当日には、最近学校に導入された50インチのテレビにネットにつながっているパソコンをつないで、このGoogleSatの画面を映し出すことにしました。交信前日には、ARISSコーディネーターの7M3TJZ安田さんから、11:26 UTCという連絡をいただきました。

 すでに3月には塩竃市立第二中学校の交信に合わせて、ローテータとアンテナの動作確認と質問をする生徒たちの交信のリハーサルも済んでいたので、余裕で交信当日を迎えるはずでした。

 ところが、交信当日に使用する予定の教室での別の会議が、予定よりも延びて、会場準備が忙しくなりました。また、開会式でこれまでの活動紹介で使うパワーポイントの手直し作業がギリギリまでかかってしまいました。

 さらに悪いことは重なるもので、3月には正常に動いていたアンテナ動作を念のために再度確認すると、ローテーターコントローラーの示す方位と、実際のアンテナの方位がずれていることに気づきました。もう外は暗くなっていて、その中を屋上に登って、アンテナの方角を修正するかどうか迷いましたが、ローテータを貸してくださったJA0CQP小松さん(3年前辰野町でのARISSスクールコンタクトの実施者)に電話で相談し、コントローラーのボリューム調整で事なきを得たのが、開会式が始まる15分前でした。

 一難去ってまた一難。校長先生のお話や生徒代表の話など無事に進み、いよいよ本番交信開始前の休憩時刻の間に、無線機から他の通常の地上交信の音声を会場に出して、報道陣に録音の音量を確認しておいてもらおうと、VFOを回していた時のことでした。

 「もうISSが日本の上空にいる」と観衆の一人が、GoogleSatの画面を指さして言うのです。「まさか」生徒たちや保護者や報道陣で一杯の部屋がどよめく中、「今朝も最新データを確認しているので大丈夫です」と言う私の心の中にも、「ひょっとして」という不安が湧いてきました。

 「それでは、一応呼んでみます」「NA1SSこちらは8N0KHどうぞ」もちろん応答なし。

 予定時刻になっていないから当然なのですが、GoogleSatの画面上では、ISSは日本上空から段々と南東の太平洋上に離れていっています。無言の観衆からの視線が私に突き刺さってきます。
 「NA1SSこちらは8N0KHどうぞ」5分間以上呼びました。応答なし。
 いずれにしても、本来の交信開始予定時刻も近づいてきているので、引き続き呼びます。
 「8N0KHこちらは8N0……あれっ。NA1SSこちらは8N0KHどうぞ」

 私は観衆の方を向くことができず、視線を下に落として、無線機の表示をじっと見るしかありませんでした。

 私の人生の中で最も動揺した時間帯が、およそ8分を過ぎた頃でした。突然、「あっ」と気づきました。慌てて無線機の操作をして呼ぶと、野口さんの声がスピーカーから聞こえてきました。やっとのことで交信開始です。

 安堵したのはほんの一瞬だけで、すぐに残り時間が短い中で、できるだけ多くの生徒たちに質問をさせる方法を考えなければなりません。交信終了予定時刻までの残り時間を示すタイマーを見ると、何と残り5分を切っていました。本来ならば、9分49秒あったはずなのに。絶望的と言うしかない時間です。私は、「ぼーっ」としたまま何も考えることができず、淡々と次の生徒にマイクを手渡していただけでした。

 しばらくしてようやく気を取り直して「手短に質問すれば良い」という単純なことを思い出して、生徒に質問を短く言うよう伝えました。生徒は私の急な指示に戸惑いながらも何とか工夫して質問していました。

●交信を終えて…

 後から交信のようすを録画したビデオで見て、とても感動したことがありました。それは、野口宇宙飛行士が、残り時間が短いことに気づいていながらも、一人一人の生徒の名前を呼びながら、丁寧にかつ的確に質問に答えてくれていたことです。おそらく事前に考えていた9分49秒間の交信の間で答えるつもりだった内容よりも、簡潔にしてくれていたのでしょうが、それを感じさせない十分な内容であり、しかも早口でもない自然な答え方でした。さすがに大勢の中から選抜された超優秀な宇宙飛行士である野口さんの能力の高さと人間的な優しい配慮に感心されられて感動しました。交信残り時間を示すタイマーが、「0秒」を示した後にも、交信が続いたのは不思議なそしてラッキーなことでした。

 残念ながら15人目の質問への答えがギリギリ最後の受信となり、5人の生徒が残ってしまいました。これまで国内からは、約15人の生徒が質問するのが通例でしたが、できるだけ多くの生徒にこの体験をしてほしいとの思いから、途中で交信が途絶える可能性を承知した5人の生徒が質問者に加わっていたのですが、やはりこの残り時間ではどうしようもありませんでした。

 しかし、そのときその場では分からずに、後日、太平洋側で野口さんの信号を受信して録音してくれたものを私に送ってくれた友人のおかげでわかったのですが、野口宇宙飛行士は、15人目の質問に答えた後、交信が途絶えるちょうど直前に、残り5名の生徒の名前を続けて「○○さん、○○君、○○君、……」と、言ってくれていたのです。この絶妙なタイミングと心遣いに、生徒たち共々、交信がつながった瞬間と同じくらいの感動を後で味わうことができるとは、思いがけない喜びでした。

 このようにして、9分49秒間のはずだった私たちの交信は、約5分に短くなってしまいましたが、とにかく交信ができたことは良かったと思います。

●援助、協力をいただいた方々に感謝

 ここまでは大勢の方との出会いがあり、大変お世話になりました。ARISSコーディネーターの安田さんの援助がなければ、当然交信までこぎつけられませんでしたし、ローテータとコントローラーとパソコンとのインターフェースを貸してくださったり、3年前の辰野町での実施の際には見学させてくださったり、資料等も揃えてご助言くださった小松さん、クロス八木アンテナを提供してくださったり生徒のラジオ製作教室の手伝いもしてくださったJARL上田クラブの皆様、JAXA宇宙教育センター、科学技術振興機構、佐久市子ども未来館、国立天文台野辺山、信越総合通信局、TSS、NHKドラマ『ふたつのスピカ』の橘プロデューサー、生徒と保護者の理解、校長、同僚の協力、小諸市教育委員会、ヤマダ産業、そして1年前に同じように岐阜県の武芸川中学校で実施した舩戸先生が資料や精神面で大きく支えてくださいました。

 交信当日には、部屋の大きさの都合上などで、多くの方をお招きすることができず、大変失礼を致しました。この場をお借りして、お詫びとお礼を申し上げます。すみませんでした。

 そして、ありがとうございました。小諸市の近くの川上村出身で宇宙飛行士候補者に選ばれた油井亀美也さんからも応援メッセージをいただくことができました。

 数年後に、油井さんが宇宙に行った時には、万全な交信ができるように、今回の経験から何らかのお手伝いができればと思っています。

(レポート:JH0TIS小柳昭喜先生)

(6月2日)



JARL中国地方本部が、「電波の日・情報通信月間記念式典」で
 中国総合通信局長表彰

 平成22年6月1日、広島県広島市の「ANAクラウンプラザホテル広島」で開催された、平成22年度の「電波の日・情報通信月間記念式典」で、JARL中国地方本部が中国総合通信局長表彰を受けました。

 中国総合通信局長表彰(電波の日関連)は、「電波利用の発展に貢献し、その功績が顕著な個人または団体」に授与されるもので、中国地方本部の今回の表彰は「中国総合通信局が実施する電子申請普及促進の取り組みに協力し、会員に対し積極的に周知広報をおこなうなど、無線局電子申請の普及促進に多大な貢献があった」というものです。

(6月2日)

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平成22年度電波利用環境保護周知啓発強化期間等を実施
 「守ろう! 電波のルール」

「ポスター」

 総務省は、「守ろう! 電波のルール」をキャッチフレーズに、平成22年6月1日から6月10日までを「電波利用環境保護周知啓発強化期間」として、電波利用に関する周知・啓発活動を集中的・重点的におこないます。

 期間中、電波利用環境保護に関するテレビCM、一般新聞、スポーツ新聞や業界・専門新聞等、鉄道駅等へのポスターの掲出や、電車・バス等の車内吊り広告の掲載を始め、無線を使用する団体等に対してリーフレットにより不法無線局の違法性・反社会性を周知をおこなうとともに、全国の総合通信局(沖縄総合通信事務所を含む)において、電波監視施設の公開や、電波教室の開催をおこなうなど、電波利用ルールの周知・啓発活動を重点的に実施します。

 総務省では、この電波利用環境保護周知啓発強化期間の実施に併せて、平成22年6月1日から6月30日までの間、不法無線局の取締りを強化し、良好な電波利用環境の整備を推進するとしています。

(6月1日)

「詳細」

   
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