(平成15年5月8日更新)
JARLでは、かねてから電力線搬送通信(PLC)が短波帯のアマチュア無線に与える影響について懸念を表明してきましたが、平成14年1月26日〜27日にARIBとの合同実験をおこなった結果、電力線搬送通信(PLC)の漏洩電波はアマチュア無線に対して相当な影響が避けられないとの判断をいたしました。
総務省では、平成14年4月30日に「電力線搬送通信設備に関する研究会」を設けて、関係団体等からのヒアリングの実施および実環境における実験を開始しました。
JARLとしても、アマチュアバンドはもちろん、たいせつな短波帯の電波環境の保護のため、この研究会に参加して、各方面と協力しながら電力線搬送通信(PLC)による漏洩電波の調査に取り組んできました。
平成14年7月31日、総務省の「電力線搬送通信設備に関する研究会」(第5回=最終回)が開催され、研究会は「現在開発されているモデムおよび現在の電力線の状況では、電力線搬送通信設備が航空管制や短波放送等の無線通信に対する有害な混信源となり得ることから、使用周波数帯を拡大することは困難である」と結論づけました。
JARLでは、この研究会の結論を歓迎するとともに、今後も多くのアマチュア無線家の協力を得て、たいせつな短波帯の電波環境をクリーンに保てるよう、引き続き各方面と連携しながら注意深く状況を見守っていくこととしています。
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