■
ボーイスカウト入間第2団・第3団アマチュア無線クラブが国際宇宙ステーションと交信に成功
2012年4月14日、埼玉県入間市の入間市青少年活動センターでARISSスクールコンタクトが実施され、入間市・飯能市で活動するスカウト18名が国際宇宙ステーションに長期滞在中のダニエル・C・バーバンク宇宙飛行士(KC5ZSX)との交信に成功しました。
このスクールコンタクトは、ボーイスカウト入間第2団アマチュア無線クラブ「JQ1YWJ」とボーイスカウト入間第3団アマチュア無線クラブ「JL1YCF」により合同で計画されたものです。
ボーイスカウト入間第2団・第3団の両団は、熱心なスカウト活動に加えて、日ごろからスカウトたちへのアマチュア無線指導に熱心に取り組んでいます。
今回のスクールコンタクトでは、当初ボーイスカウト入間第2団アマチュア無線クラブの社団局JQ1YWJにより、全員有資格のスカウトによる交信を計画していましたが、交信に参加するスカウトたちの中に、免許取得中のメンバーが加わることから、両団アマチュア無線クラブが合同で臨時に開設した社団局「8N1BSI」で交信に挑戦することとなり、両団のスカウトたちのほか、近隣のボーイスカウト入間第4団、ボーイスカウト飯能第3団からもスカウトを迎えての実施となりました。
なお、国内で「ボーイスカウトのメンバーたちが集まってスクールコンタクトを実施したケース」は過去「ボーイスカウト盛岡5団のスカウトたち」(実施場所:盛岡市子ども科学館、2010年1月28日)、日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブJA1YSS(実施場所:ボーイスカウト会館(東京都三鷹市)、2010年5月5日)の2例があり、今回のスクールコンタクトではJA1YSSのスクールコンタクトの際に交信に参加したメンバーのうち、時間切れで残念ながら交信ができなかったスカウトが数名加わっています。
★ナント!アンテナをバケット車で設置!
当然と言ってしまえば当然のことなのですが、施設の屋内で実施されるケースが多いスクールコンタクトにおいて、使用するクロス八木アンテナは使用施設の屋上や、近隣の建物の屋上などに設置されるケースがほとんどです。過去1度だけ屋外で実施された「昭島市立つつじが丘南小学校」のスクールコンタクト(2011年1月12日実施)においても、近隣の高層マンション管理団体の特別な許可を得て屋上にアンテナが設置されました。
しかし、過去実施されたスクールコンタクトにおいて、実は大変ユニークで簡易なアンテナの設置方法をとったケースがあるのです。2007年3月24日に長野県上伊那郡辰野町で実施された「たつの宇宙少年団」のスクールコンタクトです。
このスクールコンタクトでは、右の写真のように、交信会場の辰野町開発公社荒神山公園管理施設「ふれあい」横駐車場に止めた軽トラックの上にクロス八木アンテナを設置していました。運用地点が高台にある施設であって、当日の国際宇宙ステーションのパス方向が開けていたことから、このユニークで簡易な設置方法を選択したようです。
ARISS運用委員の安田 聖さん(7M3TJZ)によれば、「たつの宇宙少年団」からARISSへの実施報告にあった、ユニークなアンテナ設置方法の写真は、NASAとARISSの会議でもたいへん大きな話題を集めたそうです。
さて、今回のボーイスカウト入間第2団・第3団のスクールコンタクトですが、それを超えるユニークな方法でアンテナが設置されました。施設の許可を得て、地元の電気工事会社の協力で借り受けた「バケット車(高所作業車)」を会場前に乗り付けてアンテナを10m以上持ち上げたのです。
アマチュア無線家の方々の中には、本当にいろいろな職業に就かれている方がいらっしゃいます。今回のスクールコンタクトでは準備を進めた指導スタッフの中に、電気工事関係の職業に就かれている方がいらっしゃったそうで、職場で日ごろから鍛えた技を生かした大変ユニークなアンテナの設置方法となりました。
雨天の中、調整のため何度かの上げ下ろしはありましたが、桜をバックに空に突き上げられたアンテナは見事に活躍してくれました。
★無事交信に成功
アンテナの敷設が完了し、スカウトたちは16:00過ぎごろから練習を開始。さらに17:00過ぎから、交信会場となる講堂の設営・装飾などを、交信するスカウトたち自身も参加しておこないました。
交信時刻が近づく18:00ごろ最終リハーサルを実施。いよいよ本番です。
18:17ごろから呼出を開始。数回のコールの後ドナルド・C・バーバンク宇宙飛行士からの応答があり、国際宇宙ステーション側で混信があったようで、NA1SSからサブ周波数へ移動を指定されましたが、移動後は参加した22名のスカウトのうち18名のスカウトたちが質問に成功し、無事質問の回答をもらうことができました。
(4月16日)
|