AMSAT(アマチュア衛星通信協会)は、2006年3月にアマチュア衛星PHASE-3
Expressの打ち上げを計画しています。
正式な打ち上げ日程等は未定ですが、PHASE-3Eは南米仏領ギアナのクールー宇宙基地から、Ariane5型ロケットで打ち上げが予定されています。
PHASE-3EはAMSATがこれまで打ち上げた、AO-10(PHASE-3B)やAO-13(PHASE-3C)、AO-40 (PHASE-3D)に似た3角柱形状の衛星で、底面の三角形の3頂点を結ぶ円の直径が約130cm、高さ約45cm(アンテナ、エンジンを除く)で、総重量は約150kgの衛星です。
AO-10、AO-13、AO-40と同様に長楕円軌道(遠地点高度36,000km、近地点高度2,500km、軌道傾斜角63度)への投入が予定されています。
PHASE-3Eは下表のように、アップリンク受信機に29/430/1200MHz帯および 5.6GHz帯の受信機、ダウンリンク送信機に144/2400MHz帯および24/47GHz帯送信機を搭載するアマチュア衛星で、LEILA(ライラ)と呼ばれる中間周波マトリックスにより、管制局からのコマンドで、さまざま周波数の組み合わせに変更可能
としています。
RUDAK(デジタル通信モジュール)を活用した通信の他、リニアトランスポンダーを使ったアナログ通信も可能。AO-40と同様カメラも搭載しています。
PHASE-3Eには、さらにAMSATが将来打ち上げを計画している、PHASE-5A(火星探査衛星)の実験用に、2560MHzのアップリンク受信機と10450MHzのダウンリンク送信機を搭載し、バンド幅50kHzのリニアトランスポンダーのように使用できます。
PHASE-3Eの打ち上げに関する詳細は、新たな情報が入り次第、JARL Webでも紹介します。
●アップリンク
周波数 |
受信モード |
29.500MHz |
マルチモード、低速RUDAK |
436.200〜436.350MHz |
マルチモード、RUDAK |
436.050〜436.150MHz |
リニアパスバンド |
1268.775〜1268.925MHz |
マルチモード、RUDAK |
1268.600〜1268.750MHz |
リニアパスバンド |
1260.275〜1260.425MHz |
マルチモード、RUDAK |
1260.100〜1260.225MHz |
リニアパスバンド |
5668.600MHz±25kHz |
リニア |
●ダウンリンク
周波数 |
送信モード |
145.812MHz |
PSK 400bps一般用ビーコン |
145.957MHz |
PSK 400bpsエンジニアリングビーコン |
145.837MHz |
マルチモード、低速RUDAK |
145.845〜145.945MHz |
リニアパスバンド |
2400.250MHz |
PSK 400bps一般用ビーコン |
2400.500MHz |
PSK 400bpsエンジニアリングビーコン |
2400.600MHz〜2401.000MHz |
マルチモード、高速/低速RUDAK |
2400.275MHz〜2400.425MHz |
リニアパスバンド |
24048.350MHz |
ビーコン |
24048.300MHz±25kHz |
リニアパスバンド |
47088.350MHz |
ビーコン |
47088.300MHz±25kHz |
リニアパスバンド |
|