サイクル23は終焉の時期を迎えています。NOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration=アメリカ海洋大気圏局)の宇宙天気予報センターが発表している太陽黒点数のデータを見ると、2007年は年頭から、右のグラフのように、右肩下がりの傾向で太陽黒点数が0になる日が多くあり、特に10月〜11月にかけて無黒点になる日が長期間続きました。
下のグラフは、NOAAが発表している、1994年1月1日〜2007年12月11日までの太陽黒点数をプロットしたグラフです。ソーラーサイクル23が、いよいよ終焉の時期に入り、ソーラーサイクル24がいつ立ち上がるのかを期待させるグラフです。
前のソーラーサイクル22は1996年末に終焉を迎えて、新たなソーラーサイクル23がスタートしていますが、NOAAのデータによると、太陽黒点数は右のグラフのように、このサイクル22と23の切り替わりの時期、右肩下がりの傾向で1996年9月〜10月に、無黒点の日が長く続きました。
その後1997年から、右肩上がりの傾向で太陽黒点数は上昇のカーブに転じました。
●久々の太陽黒点群の出現
さて、情報通信研究機構(NICT)は、2007年12月7日付けの宇宙天気ニュースで、「太陽の東側から、新しい黒点群が上がって来ました。978黒点群です。太陽写真でも、黒い点がいくつも見えていて、これだけの黒点群が現れたのは、久しぶりです」と報じています。
その後、さらに太陽の西の端(右端)に、新しく979黒点群が出現して、このところ黒点群の出現が続いている模様です。
NICTの太陽物理学研究者の方のお話によれば「978および979黒点群は赤道付近の発生であり、観測データによるとソーラーサイクル24のスタートを示すものではなく、ソーラーサイクル23末期のものと考えられます」とのことで、太陽観測データによれば「現在太陽ではソーラーサイクルの転換期の磁場の反転は確実に進んでいる」そうですが、「新しいサイクルを示す太陽黒点は、まだ発生するに至っていない」ということでした。
ソーラーサイクルの周期は、一般に11年と言われていますが、この周期は早い場合で9年、遅い場合13〜14年になることもあるようです。
ソーラーサイクル24のスタートはいったいいつになるのか?今後も太陽の動向には目が離せません。
(12月14日) |